ぼくのFCRはかれこれ15年前のものだ。そもそも中古品で赤い男爵で売られていたバイクに付いていた。赤い男爵は貴族の割にとても倹約家で、割れたシールや痩せたOリングにはシリコンや液体ガスケットをフル活用して、なんとかかんとか保たせることを心得ている。このFCRが付いたスポーツスターが我が家に来てから謎の不調が次々と始まり、原因はみんなキャブレターで、ほとんど全てがそんな調子だったのだ。男爵も15年も前の話だから今はどうだかわからないけど。
この写真は修理した後。半年くらい前に、路上で謎のオーバーフローが発生。ともかくガソリンの漏れが止まらなくなった。どのくらいかというと、コックをオンにすると身の危険を感じるくらいガソリンがダダ漏れする勢い。ともかくそういう時は自分が分けわかんなくなるのが一番よくない。ともかくコックを一度閉じて、落ち着いてよく見るとガスはここから漏れてるように見えた。そこでコックをわずかに開けて、必要最低限のガソリンが落ちるようにして、信号ではかならずオフにしてなんとか帰って来た。ちなみに僕はこうやってだましだまし帰るのは得意だけど、オイル切れとエンジンの異音の時は絶対乗らない。そうやってエンジンを決定的に壊しちゃうケースが圧倒的に多いのを知っているから。昔YAMAHAのでっかいバイクを溺愛してた知り合いが、ツーリング先でオイルがないのに気がついてたのにだましだまし帰って来て致命的に焼き付かせたのを見たことがあるからね。
バイクは自分では乗り手を選べないのです。せめて自分のところに来たバイクはかわいがってあげよう。
よく考えたらこの部品、僕のところに来てから一度も変えていなかったので15年選手。だけどOリングはひとつ足りないままよくがんばってくれました。ここにもなんか液体ガスケットみたいなのが塗ってある。これで10年以上使えたんだから赤い男爵もなかなかやるもんだ。 むしろ尊敬する。この液体パッキンの名前教えて欲しいよ。
とんがったツールで外そうとしたら、ばらけしてしまいました。
ダメもとで近所のナップスに行ってみたら、偉い!FCRの部品の在庫が結構潤沢にあるじゃないか!本当にすばらしいことです。ねっとショップやアマゾンに押されて大変だと思うけどがんばって欲しい。ちょっとくらいの価格差は送料だと思って払うからNAPS練馬店よ、どうかFCRの部品在庫をやめないでください。
きたない液ガスのこびりついたのをきれいにして、新しく部品をつけてやる。
こんなところにでっかい燃料フィルターは美的にどうかと思うけど、しばらくの間なんでゆるしてください。いやーこれですっきり解決!全く普通に走る。実はこないだソレノイドトラブルでセルが飛び込まなかったんだけど、それも薄くなった銅板を直して、強すぎるバネを変えたら今は快調。現在もうひとつ二つ気になるところがあるのでそれはまた今度。
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