Monday, September 16, 2019

団体戦と個人戦

団体行動が苦手である
ホントに病的に苦手。大人になってから気が付いたけど、小さい時から今でもいわゆる発達障害なんだと思う。人が他人に言われたくない事や弱点を猛禽類のような正確さで見つけ出し、何かケンカやトラブルになると寸鉄人を刺すようなセリフで相手にダメージを与えるのがとても得意な少年だったので、ともかく学校の教師達からは蛇蝎のごとく嫌われていた。
今でも教師を仕事にしている人とあまりうまくできないこともよくあるし、リーダー的な立場の人からの言われた事を素直に聞けないのは自分でもちょっと問題ありだと思ってる。
人に強制されると絶対できないくせに、自分からやりたいことがあると何時間でも文字通り寝食を忘れて集中しちゃう。寝るのも飯食うのもホントにもったいないんだ。
その状態に自分を持って行くのが好きで、でもそれは他人と一緒だと周りに迷惑かけちゃう。みんなお腹も減るし夜は寝たいはずだ。

記憶力が異常で特にいろんな事件があると相手のセリフからその時の風の匂い、微妙な間まで恐ろしく詳細に身体に染み込ませることができる。かけ算九九みたいなのは普通なのにさ。

なんか気に障るとすぐ顔に出たり言い返したりする。さすがに、これは治らないって言ってるとだんだん仕事もなくなっちゃうので、なるべく我慢して、波風立てないようにしてる。言いたい事は言わずにお腹にしまっている事だってかなり多い。僕がそう言うとみんなビックリする。あんなに自由に言いたいこと言っててこいつ何言ってるんだ?ってさ。

旅行は好きだな。家じゃないどこか、ここじゃないどこかに行きたいっていつも思ってる。毎日同じ人に会って同じ仕事するのもすごく苦手。

問題あるよなあ、それじゃさ。一般的な仕事ってほとんどそれじゃん。今やってるのもそんな感じ。レースとかやりたいことできないと胃が痛くなるんだ。
甘ったれだって?そうさ、そうやって30年くらいやりたい仕事だけやって来たんだもん。キツい目にも理不尽な目にも遭ったけど自分で責任とってさ。そのくらいの自由はあってもいいだろ?



結局ひとりが好き、みんなで遊んでわいわいやって盛り上がったら、最後は自分の寝袋に潜り込んで落ち着くのが好きなんだ。

Tuesday, September 3, 2019

レーシングフレームを手に入れた話 その4エンジン編

エンジンどうするか問題。
初めはDT1とかDT250のエンジンを探してた。もともとシングルのエンジンが積んであったフレームだしさ。
結構高いんだよ。
もちろんハーレーやトライアンフに比べたらかなり安い。
しかしなかなかタマがない。
毎日オークションを眺めてはいろんなエンジンを探してた。
ハスラーとかも400まであるし
ホントは空冷YZのエンデューロ版のヤマハITなんてあったら最高!
ラジアルヘッドってかっこいいなあ…なんて言ってばかりでサッパリ決まらないのである。


で、結果的に僕が買ったのはコレ!
まだ使うかわからないけど、手に入れてみないとわからないことだらけなのである。
今出てるSOBマガジンの水冷RD350もパワーバンドいらない!って書いてあるよ。
いわゆる2サイクルエンジンチューンのセオリーとはあまりにも違うみたいだ。
正直なところあんまりめんどくさいのは困る。僕のHavefun号もピーキー過ぎて楽しめないレベルなんである。パワーバンドに入るといきなり後ろを向くようなパワーの立ち上がり。思いフライホイールに変えようかと思ってるくらいなのである。同じ苦労をトラックマスターでするのは嫌だな。


とは言うもののヤマハRD250である。説明にはジャンクですって書いてあったし、
写真で見るとプラグの穴にはプラグが入ってないし
怪しい部分はあったんだ。
でもシフトはないけどキックはあるし、
インテークマニホールドもあるし、
配線とスロットルワイヤも付いてるからね
そう、そういう細々した部品代ってバカにならない。


国産の古い純正部品なんて、3万くらい出して思い切って買っても何買ったかわからないくらいの分量にしかならないんだぜ。

ただ金が目的でオークションに出すヤツは

ひたすらバラして売るからね。
まるっと売る人ってのはめんどくさがりか、
このまま使えるからもったいないなって思ってるか。

このエンジンと同じようなのが積んであるのって
おいおいこれなんてラジアルフィンになってるじゃん!
ヘッドはラジアルだけど後ろはやけにさっぱりしてる。削り出しかな?

エンジンは遠くから来たんだ。
50キロ近い重さは家に届けるには重過ぎて営業所止めだっていうから
ウチから12キロも離れた営業所まで仕事の帰りに取りに行く。
もう夜10時過ぎてるけど、24時間営業だっていうし、受け取り連絡も早いとこやっちゃいたいからね。で、10時過ぎでもすぐに中を見てみたいじゃん。そんな時間にウチの前で分解してたら絶対トラブルだから、帰りにコンビニの駐車場に停めて開けてみるのである。一応工具持って来たし。
エンジンよ、この荷台がしばらくおまえの住処になるぞ。
なんてことは言わずにそそくさと分解の準備。

全体にフサフサってくらい盛り上がったアルミのサビがすごいけど、見てすぐわかるような穴やヒビはなさそう。キックは軽く降りる。
プラクがないから軽いのは当たり前だけどピストンついてるかな?
もう気になって仕方ないので早く中が見たい。
コンビニでアイスコーヒー買ってきて分解開始!


粛々と外す。ヘッドには自作らしい穴がランダムに開けてある。

シリンダーもヘッドもまるでボルトみたいな1本のナットで止まっているのだ。


進行方向とネジの位置を忘れないように。段ポールに穴開けて刺す!
しかしこのエンジンはデカいな、デカすぎる。そもそも2気筒がシングルのフレームに乗るのか?しなくていい苦労の始まりか?
いろいろ考えながらも手は動くのである。


ヘッド側のカーボンはまあこんなもんかって感じ
色は汚いけど状態は悪くない。多分プラグの穴からオイル入れてたのかも。
反対側もゴミも固着もなさそう

真ん中で分割できる二気筒

ピストンにも深い傷などない。

リングも良好。合い口には鋼鉄らしいピンが打ってある。
2ストだからリングは2本。


排気側、少し掃除したあと。
2ストってなんかベタベタするんだよなあ

ヘッドも掃除
このバイクは壊れて乗らなくなったのではなさそう。
元気に走ってて乗らなくなって放置された感。

年式なりに錆びてるが、状態は悪くないのでは。





普通にノーメンテで乗るとだいたいこうなる。
泥が多い田舎を走ってたんじゃないかな

もはやどこに何があるのかサッパリなのできれいにしてやる。

よかった。こんなだったらもし使わなくても売ることが出来る。

底は汚い。これでも一度掃除したあと。



ヤマハのロゴはステッカーなのか!





岩石みたいにヘッドにも腐食が

見ていてあまりいい感じじゃないからちょっと掃除しなきゃね





このバイク、前のマウントボルトがねじ切れてる。

上は取れてたけど下のボルトが。反対側が固着してるのを無理に回そうとしてねじ切った感じがする。

ドロドロの排気のタールと折れたボルト。
2スト汚いの忘れてた。

フレームに載せてみたが、排気口とエキゾーストポートの位置があまりにも同列。
もしかしてこのエンジンは使えないかも知れない。
状態がいいので買った値段では売れそうだけどね。


この下のマウントは切らないとどうにもならない。
もったいないなあ。













前は上下のマウントの間にフレームのマウントが入ってくれたら
プレートをかましてなんとかなりそう。
腹をくくってマウントのステーを切るか。
2ストってチャンバーがなくてはエンジンもかけられない。
なかなか不自由な乗り物だのう。
こんな地味な乗り物、ホットロッドショー出す必要あるの?
ホントに2ストでいいの?
そうこうしてるうちにXR250の280ccエンジンがあるという情報まで!
あれはウエットサンプだからオイルタンクいらずだ。



悩んでいるうちに短い夏が終わるのである。



Sunday, September 1, 2019

レーシングフレームを手に入れた話 その3 値段と値打ちに関する考察


もう9月かよ!ホットロッドショーまでもういくらもないね。
9月はレッドブルに集中するから
実質あと2ヶ月で仕事がなくて使える土日は6回くらい。
ケツに火がついてきたようなムズムズする感じだぜ。

しかし結局のところアマチュアの僕がそんなに毎年のように
たいしたことないバイク作ってショーに出す意味あるのか?
そんなの親しい人に見せたりしたらいいだけじゃないの?
知ってた?日本一のカスタムショーだけあって、ムーンアイズのエントリー費は
バイク出すのに2万円、物販ブースなんて5万円もするんだぜ。
ま、見本市とかは何十万もするけど、乗り物のショートしては高い。
みんなで出せば多少割り勘になるけど、バイク一台当たりの費用は変わらない。

物販の売り上げだけ考えたら、自分だけのお店の時の方がやっぱりいいんだ。

もう実際なにが正解なのか、よくわからないのである。


さて、新しいバイクのエンジンをどうするのか?

トライアンフなんて積んだら高く売れそうだって?
そう、やっぱりこの日本では国産より外車の方が値段が高いのである。
もちろん外車にはとても魅力があるよ。

値段って意味では確かにそうかも知れないけど、
じゃ、値段=値打ちなのか?
僕は別に哲学的な話をしてるんじゃない。
値段が高いものほど本当にそのものに値打ちがあるか?
君が持ってる革ジャンの値段が誰かのより高くても安くても
そんなのはひとつの基準でしかない。
どっちが自分にとって値打ちがあるのか?
それがわからないと何十万も革ジャンに突っ込んで、
それでも自分のよりもう10万円高いのが偉いような気分になってしまう。
着やすくてカッコ良くて、着ていて気分がいいのが一番なんだけど

ものの値打ちってのはその人にしかわからないしね。

僕にとっては年式や馬力や市場価格もさることながら、
シンプルでよく走るカッコいいエンジンはそれだけで値打ちがあるってもんだ。

さて、このフレームとの組み合わせで僕的にカッコいいと思うのは2ストロークエンジン。
周りに2ストの人も少ないしオイルインじゃないこのフレームにはやっぱり元通りの2ストがいいのである。

それにさ、これは好みの問題かも知れないけど
フレームとタンクの縦方向に空間と言うか、隙間が大きいこの時代の2ストフラットトラックレーサーってたまらなくカッコいいんだ。

この辺の好みの話は、もうけっこうマニアックな感じになって来てるし、
僕自身が元々全然多数派じゃないから一般的にどうかは全然わかんない。
ただ僕がカッコいいと思うのがこういうスタイルってことで。


現にアメリカではブルタコの古いエンジンでフラットトラックをやってる人が結構いるみたいだよ。

というわけで、エンジンは2サイクルエンジンで行きたいなってのが今の希望。もちろんXR600だってXS650だっていい。でもちょっと軽めの低重心な2サイクル空冷エンジンっていいと思うんだけどな。


______◇______


この間のボディチェックの結果、このスイングアームのパッチ溶接された部分は、クラックの修理じゃなくて、作られた時よりさらに太いタイヤを履けるようにするための改造だったことがわかった。カッコいいことするじゃん!

確かに、丸パイプを直線的に切り落として、鉄板でフタがしてある。外側には半割したパイプを溶接して補強にしてある。多分これで片側7〜8ミリは幅広いタイヤが履けるようになったはず。
メッキの青サビとパイプの赤錆は丁寧に磨く

ニッケルで再メッキしたらどうかって?
せっかくだからこの雰囲気のままで
きれいにしたい気分なんだ。
またしてもショーでの見栄えはあまり良くない事確定。
好みで作ってるから仕方ないよな。


それでも結構頑張って磨いたんだから。
こんなところもバラしてコツコツ磨いてやる。

何か溶接された跡があるね。
リアショックの取り付け部分もまるで原付みたいなサッパリした作り。



きれいになったところでもう一度組んでみる。
なんだか全体的に活き活きしてきたように思えて僕もうれしい。
眺めたらまた分解して、フレームは小屋の天井からつり下げて、外装は部屋でまたきれいにする。

前にも書いたけど、自宅でコツコツやるカスタムってこういう組みばらしを何回も根気よくやることがかなりの割合を占めてる。
今回は根気と執念とも言える掃除と磨きの繰り返し


かなりきれいになったと思わない?



これが買った時。
ハットリさんもネットの画像見て『うわーこれサビサビじゃん!』って言ってたっけ。
なんつーか、こうツヤがあるっていうか
生気を取り戻したって感じがしない?


外装もけっこうきれいになったんだけど
なんだろ、このサフェーサーみたいな、パテみたいなのが頑固で落ちないんだ
アセトンやトルエンみたいな、これが落ちる薬品は強力過ぎて下地のFRPやシートの革を溶かしちゃう。
それでもどうしても取りたい部分は一部合成皮革のシボがなくなっちゃったり、
赤い塗料が取れたりした。
カッターの刃で下地を傷つけないように根気よく少しずつ削って
あまり強くない溶剤でカスを拭き取るのがいいみたいだ。


フォークのカバーも家に来たときは黒かったけど、実は赤だったって言ったよね。


暑い夏の日、葡萄棚の下でひたすら磨いて掃除してまた磨く
暑くなって苦しくなったらぶどうの実をいくつかつまんで休憩する。
冷えてはいないぶどうだけど、こういう時はホントに身体に染みわたるおいしさなんだ。


だいたいこのくらいにしとこうかな。
あとエンジンが来たらマウントとかは考えなきゃいけないしね。
と言う訳で次はエンジンの話をしよう。