Tuesday, January 31, 2017

FRPボディを作ろう!その3

さて、僕の神さまはただ僕を上の方からぼんやり眺めているだけ。
やっぱり自分でなんとかするよりない訳で。
ともかく自分で考えたアウトラインに合わせて盛っては削ってボディを作る。


だんだん出来て来たと思わないか?
タンクとサイドカバーが一体化してそれらしくなって来たはずだ。

上の段ボールが、
下の発泡樹脂になんとか変換されてきてる。
しかし、角度を少し変えるとすごく気になる部分がある。
タンクとサイドカバーの距離が長い。
上の写真でエンジンにかかり過ぎていた赤い点線の部分を切ったのが下の写真
さらに長く見えないか?


そうなる予感ははじめからしていたので、僕も対策は考えていたのである。
もともと聡明だから、その辺は抜かりがないのだ。

ほら、跨がるとますますだらんと長い
長くて喜ばしいのは世界的スキーヤーのアレだけで十分だ
ノコで切る
しかしほとんど発泡してないからまるでプラスチックを切ってるみたいだ

切れ目を入れて真ん中を抜くと
なんと!左側ばっかり1センチ近く厚みがあるじゃないか!
いやー切っておいて良かった。
ここで厚みの左右差も修正して
タンク位置を約1インチ後退させる。

すごくすっきりしたのは僕だけである。
そんなことはわかっている。
こういう微妙でさらに面倒くさい作業は本人以外だれも歓迎しない。
上が切る前
下が切って詰めた後。
基本的にこだわりでやってるのでこうなってしまう


こだわ・る こだはる [3]

( 動五[四] )
心が何かにとらわれて,自由に考えることができなくなる。気にしなくてもいいようなことを気にする。拘泥する。 「金に-・る人」 「済んだことにいつまでも-・るな」
普通は軽視されがちなことにまで好み主張する。 「ビール銘柄に-・る」
物事とどこおる。障る。 「脇差の鍔(つば)が横つ腹へ-・つていてえのだ/滑稽本膝栗毛 6
他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。 「達ておいとま願ひ給へ共,郡司師高-・つて埒明けず/浄瑠璃・娥哥がるた」


つまり、「気にしなくてもいいことを気にする」がために「自由に考えることができなく」なり「普段は軽視されがちなことにまで好みを主張する」
まさに今日のブログはそのオンパレード。
普段の暮らしにこんな人物がいたら大問題である。
そしてそれが僕だ。
僕はいい、まあ自分のことだし自分でやってるんだから。
でも中には自分では何もしない(あるいは出来ない)で、つきっきりで指示するタイプもいる。
僕が知ってるだけでも4人ほどそういうタイプがいるが、本人は「育ててやっている」くらいの気持ちなんだろうけど、

育てられる方はたまったもんじゃない。

初めは良くてもだんだん自分の考えが出て来たら絶対衝突する。
最後には追い越されちゃう。
だって指示だけしてる人は自分で作れないんだから仕方ないけど。

まあ、僕の想像でしかないが。
ともかくこだわりを発揮したいなら自分で作業するのが一番。僕は今回もそう思ったし
これからもそうだと思う。

 他人の指先は7回生まれ変わっても、どんなにホモな関係を築いて心と心が通じ合っても、自分の思い通りにはならない。
 
結局のところあんまり上手くなくても、何度やり直しになっても、自分でやるのが一番自分の思い通りになるってこと。
 
誤解しないで欲しいんだけど、僕は自分で出来ない人や、やらない人をどうこう言ってるんじゃないよ。すごい細部にわたる細かいこだわりがあるのに自分でやらないで微に入り細にわたって他人に指示をしたがる極めて一部の人は自分でやったらもっと思い通りに行きますよと言いたいだけなんです。

僕はボロいけど自分の道具買って良かった。
気が小さいので他人様の道具はどうも落ち着かないんです。
 
 でも去年の年末はT-Sportの道具をまるで自分のもののように使わせてもらって、
塗装の時はつきっきりで細かく細かくお願いしてた。
寝不足でマスク無しで塗装してる横に立ってつきっきりにやってたら、最後は溶剤で意識を失いかけた。
なんでこんなに眠いんだろう?って何度も自問自答しながら最後ヒザがガクっとなって気が付いたんだ。これは溶剤にやられてるんだなって。



だから指示しまくる人の気持ちがまるっきりわからない訳ではない。
出来たものを「僕が作ったようなもの」と言いたい気持ちもわかる。
「作ったような」は「作った」とは全然ちがうんだけどさ。


作る側にはたくさんこだわってもらいだけなんだな。





Monday, January 30, 2017

FRPボディを作ろう!その2


タンクはこのために新しく買ったレプリカのスポーツスタータンク
とりあえずノーマルの位置にマウントして…しかしこのタンクはアイアン用だから
このエボフレームには合わないところだらけ。
トンネルは狭過ぎるし、マウントも位置が合わないので
トンネル上面にマウントを付けた。で、この上からドロドロの樹脂をかけて
ふんわり膨らませる。
硬化したらそれをザクザク削って原型が出来上がるという寸法だ。

入り組んだ部分に樹脂が入り込まないようにボール紙で養生しているのである。



オイルタンクはCB750Kシリーズのものを仮にマウントしてある。

リアフェンダーは10年前にオークションで買ったものの幅が広過ぎて詰めてある分厚いFRPフェンダー。

反対側はノーマルのバッテリーでは大きすぎるので
リチウムフェライト系のバッテリーで行こうと思う。
この時点で、なんだかタンクとシートの繋がりが長く見えてる。
わかっていたけどまず作ってみようじゃないか!

これが発泡樹脂、10倍ってヤツ。
この時点で生まれて初めて使う。
今の僕からアドバイスしてやりたい!


クルクル混ぜていると最後にふわふわと膨らんでくるんだけど、
それをしらない僕はここで慌てて塗ってしまうのである。


ボトボトボトボト…ウレタンはまるでふくらまないでボトボトと垂れるばかりである。
「なんかヤバいですね」クボちゃんも不審そうに見ている。

なにが10倍だ!2倍にもなってないじゃねえか。

この時点でも不安な予感しかしない。
ったくどうなってるんだベイビー

大量にウレタンを振りかけてみるがこんな感じ
さらに燃料タンクの継ぎ目やオイルタンクにもなすり付けるものの
ほとんどビニールに垂れてしまう。



ちょっとだけ膨らんだのがわかるだろうか?
一夜明けて明るい陽の下で確認するも
がっかりするだけの結果。

首長竜みたいな部分も気に入らない。



僕が作りたいのはこんなクリーチャーではないのである。

文句を言ってもはじまらないので
とりあえずどんどん発泡させて塗り付ける。

少しでもふんわりサクサクしたウレタンを作るには
ともかく発泡してふわふわと膨らみ始まるまでは樹脂を塗ってはいけないと
いうことがわかった。


あと3週間くらいだったか。
もう後戻りも路線変更もできない。ただ作るのみ。
「神はいない」と言った人がいたが、
僕はよくこう思う。
「神はいるけどただ眺めてるだけ」




Saturday, January 28, 2017

犬トレイシー号の出来るまで始めるよ!

HBJに載せようと思って写真撮り溜めてあったんだけど、さすがにこんな詳細に作り方も必要ないみたいなので、イヌトレーシーの作り方をこっちで始めるよ。
まあ今までもざっとプロセスは紹介してたけどさ。
も少し詳細にね
ではお楽しみに










FRPボディを作ろう!その1


さて、たいしたFRPの経験がなくても少々飽きやすくても
欲しいと言う気持ちがあればFRPの一体型ボディが作れるよ
こまかい話は置いておいて作業だけでも
400枚くらい写真があるからサクサク進めるよ

前使っていたタンクと家にあった鉄フェンダーを使って
段ボールで輪郭を見てみる

オイルタンクとか入るとケツがでかいなあ

この時はまだショックの上部をどうするか決めてなかった
テールはこれが使いやすいかなと思ってたけど
結局使わなかった。
ま、だいたいこんな感じで行けると思ったので
続きは発泡樹脂を盛って削ることにした。
つづく


Monday, January 23, 2017

旅に出たい。そして紙の本はもう終わりなのか?

僕は紙の本が大好き。
壁に好きな本をずらりと並べてそれを眺めるのも好き。
本屋に行かなくても、自分の本棚を眺めたら必ず読みたい本があるし、
いろんな本をたくさん読みたい気持ちと同時に、同じ本を何度も読むのも好きなんだ。
例えば、開高健の「夏の闇」って本は、中学生の時初めて読んで、
大学生、30代、40代、読む度にこちらの年齢や状況も変わってるし、
感受性や物の考え方だって、ずっと変わり続けて来ている。
本はずっとそのままなのに、内容ががらりと入れ替わってしまったのかと思うことだってある。
こないだジャック・ケルアックの「路上」の話になった。
十代の半ばにこれを読んだ僕は、ある日家を出て何日もフラフラと旅に出たり、世界を見に行ったり、ロードムービーが大好きになり、今に至る。

周りにも「切手を買いに行く」と言い残して3日も帰らなかったHOBOJUNとか自転車旅行がどんどんエスカレートして最後はダカールラリーに何度も出るようになったり、
でもよく考えると僕らは「旅」をなんだかとてつもなく素敵なものと勘違いしていたのかも知れない。でも今でも旅とか旅行って聞いちゃうともうダメなんだ。
ロケや取材もなにか旅の要素が欲しくなっちゃうし。




いつでも旅に出るような人生には荷物はいらない。
しかし僕には大量の本がある。
実際のところ紙の本はもう増やせない。
僕の部屋は壁一面どころか、ところどころ二重に本が重なってて、棚と本の隙間にも横倒しにしてあって、IKEAの本棚は棚板がみんな垂れて曲がって来てる。
HOTBIKEがもっと売れるようになるには、場所をとらない電子版を気軽に買ってもらうってのもアリなのかも知れない。
でもさ、寝る前に電気で動くスマホやタブレット見てると不眠症になったりデブになったりするって言うし、やっぱ紙の本最高。
電源もいらないし最後は焚き火のたき付けにもなる。


紙の本はもう終わりだって人がいる。
僕の友達にもそういう人いるよ。
旅先の宿やキャンプで知り合ったやつにもらったボロボロの文庫本で景色が一変したり、
本との出会いってそんな感じがあるけど、電子書籍でそういうのはまだない。
もしかしたら今の十代の人達の間ではあるのかもしれないけどさ。


子供の頃、父母や伯父からもらうクリスマスプレゼントはみんな本だった。
指輪物語、ホビットの冒険、世界の民話、十五少年漂流記、西遊記、長くつ下のピッピ、大草原の小さな家、少し背伸びして開高健や北杜夫。
小学生の頃の僕は旅の物語が大好きだった。

本の世界に入り込んで、イメージの旅に出る。
学校から帰って来て、なにもかも忘れて本に没頭して、真っ暗になるまで本を読んでた。暗くなって灯りを点けなくちゃ読めなくなって夜になってることに気がつくようなことがよくあった。

次号のホットバイク、巻頭でも他の記事でもかなり書かせてもらったよ。
もちろん紙で買ってもらったらうれしい。
でも電子版はすこし買いやすい1000円ぴったりだったかな。
紙から電子版に買い替えるのは僕的にはそれほどうれしくないんだけど、
今買ってない人は電子版で買ってみてください。




山ちゃんはホットバイクの新しいメンバー。
仕事を始めるにあたってMacBook買ってやって来た。



本革でサドルを作る記事も完結編。
自分で作ったサドルに跨がってどこかに出かけるなんて素敵じゃないか。





ASK motorcycle

昨日は都内の撮影スタジオでASK.MOTORCYCLEのかっこいいオートバイの撮影してきました。
撮影をするのは僕ではなく、カメラマンの堀口さん。
20年くらい前から一緒にイヴサンローランとか自動車の広告の仕事したりスタジオに飲みに行ったり、プロの流儀に出てきそうなトップランナーのフォトグラファー。
犬ブログのトップ画面の犬号の写真も彼が撮ってくれたんだ。

今日の撮影はこれ。
早速撮り始める。
左のミズキ君はともかくフォトジェニック。
デスペラードの風格ながら、心優しい造園家。

写真真ん中、球体関節のコウ君はストッキングにエアブラシで一枚ずつ球体関節の絵を描く仕事をしている。
球体関節マニア女子に大人気のストッキングなんだって。
笑ってる!
これだけ手の込んだ仕事をして、ASKのステッカーもレタリングもない。
キーのインジケータとシートのエンブレムに小さく名前が入っているだけ。
昼から夜10時まで及んだ撮影も無事終了

記念撮影して解散!
みなさんお疲れさまでした。