Friday, November 18, 2011

除染待てず田起こし 福島の一部 農水省は静観

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011111802000048.html


 土壌に放射性物質の蓄積が確認されている福島県の水田の一部で、除染をしないまま、土をかき混ぜる「田起こし」が進められていることが本紙の調査 で分かった。国などによる除染の実施時期が不透明で、雑草が茂り土地が荒れるのを恐れた農家が行っている。汚染は表土近くに集中し適切に除染すれば安全な 農地に戻るが、混ぜると放射性物質が拡散、除去が困難になり汚染長期化の恐れもある。 
 農林水産省も把握しているが、担当者は「田起こしをして下の土に放射性物質が混じっても根さえ汚染土に触れないよう深く耕せば、問題ないのではないか」と、静観の構え。ただ、実際にそうした耕作が可能なのか確認はしていないという。
 十月まで緊急時避難準備区域だった南相馬市原町区で本紙が取材した結果、二割ほどの水田で田起こしが行われていた。同じく準備区域内だった他の四市町村でも、自治体やJAへの取材で、楢葉町を除く田村市と広野町、川内村で田起こしの事例が確認された。
 これらの地域では福島第一原発事故後、無条件に水田に作付け制限がかかり、荒れ放題の状態だった。
 汚染土壌は地表の土を除去するか、表土と、作物の根が触れない深部の土を入れ替える「反転耕」で耕作可能となる。しかし、安易に田起こしをすると放射性物質が根が触れる範囲にも拡散。除染が極めて難しくなる。
 厚生労働省は食品による内部被ばくの規制値を従来の五分の一に厳しくする方針。それに伴い現在の作付け制限値(放射性セシウム濃度が土壌一キログラム当たり五〇〇〇ベクレル)も厳格化の方向で見直しが必要となる可能性が高い。

一度混ぜちゃったら、もうどうにもならない。
覆水盆に帰らず。

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