Tuesday, June 22, 2010

嗚呼、300円弁当の販売員は薄倖そうな30女

昼はいつも弁当を買って食べた。
畑の真ん中で路上販売している300円の弁当
その名も3×0円弁当(一文字伏せ字)だ。
天気のいい日は工場の駐車スペースにキャンプ用の椅子とテーブルを出して
ひなたぼっこを楽しみながらバカ話に花を咲かせつつ弁当を広げる。

ここの弁当には消費期限や成分表が書いてあるシールが貼っていないことが多い。
きっとシールのない分は、税の申告をしてないんだろうとか、(申告してたらゴメンなさい)
あの弁当売りの女はまず間違いなく不幸せだろうとか、他愛もないことを話しながら、それでもアタマの隅っこにはこれからの作業のことなど考えつつ飯を食う。
丁度目の前の農園では春の花が盛りで、気候はよくて日差しがやわらかくて、友達と話をしながらの昼食は
いつも閉め切った部屋の中でたったひとり仕事をする自分にはとてもすばらしいひとときだった。


狭い軽トラの運転席に乗せて自分の犬まで連れてくることもあり、昼時は犬にも昼ご飯を与える。
早めに弁当を買ってしばらく仕事をしてからお昼の時間になる。
キャンピングテーブルの上には弁当、自分の前には牛乳を置かれて待たされる犬、じっと我慢の間もついつい舌なめずりしてしまう。
かわいそうだけどもう少し「待て!」

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