悩んでいても先には進まない。
「切る前に3度考えろ」との名言もあるがオレはもう2000回くらい考えた!つもりになって
いよいよフレームを切ってつなぐことにした。
ここで頼りになる友達が登場。
埼玉で機械加工業を営むN男は昔からのバイク友達で、一緒にメキシコのBAJAカリフォルアに行ったこともあるタフガイだ。
自作のキャリアを付けたXR600でオーストラリアを一周するなど、実際タフで辛抱強い性格の持ち主だ。
高い技術力は当然の事ながら、ヤツはいつだってすぐには手を動かさない。
多分、何かを切る前には15回くらいはきちんと考えてるんだ。
タダの妄想ではなくて、各部の関係、クリアランスなど、考え抜いてから手を動かす男なんだ。
自宅に来てもらって作業の行程を見積もってもらう。
N男はここでフレームの形の違い、トップチューブの傾斜、ステーの位置関係など、
自分が何週間も計ったり考えてやっと気がついたことを次々に看破。
リアのエンジンマウント回りの加工が一番の難所になるだろうと予見した。そこで彼が出した提案は2案、第一案はリアのエンジンマウントとスイングアームは変更せず、スイングアームピボットのすぐ上からフレームを切断して、ストラット回りだけを移植する案。
第2案はフレームはエンジン下で切断して上はトップチューブで切断。
きっちり後ろ半分をKフレームに交換する方法。
工数も時間も3倍以上違うはずだとのこと。
「今日決めないで、よく考えて電話くれ」N男はそう言い残して帰って行った。
考えた結果はもちろん後ろ半分全交換。この作戦が進めば、ゆくゆくはハードテール作戦に発展する可能性も見据えての考えだ。
それに、シートレール周りの上半分だけの小改造は何度も見た事がある。
別に前人未到の偉業を成し遂げようなんて考えてないけど、やるからには不満の残らない結果を残したかった。
その数日後、N男の工場にバイクを持ち込みフレーム加工の作業を始めることになった。
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