自作のフラットトラックレーサーをいよいよシェイクダウンする時が来た。このトラックマスターDT250は前に2回くらいエンジンをかけて軽ーく走ってみたことはあったけど、ちゃんとコースを走らせるのはこれが初めて。エンジンを温めてから何度もプラグをチェックしメインジェットを決める。自作のバイクに命を預けてさらに全開にするわけだからまあまあ真剣なのです。まずはノーマルから10番上げた150番からスタート!混合ガソリンはYAMAHAのRSのオイルで25:1
ともかく全開を繰り返すので焼きつくことは避けたい。なるべく潤滑優先で始めよう。
いよいよコースに入る。バイクはロケットみたいに加速して、パワーバンドに乗ったままコースアウトしそうになる。加速がすごい、振動も凄まじい。パワーバンドに入るなりリアタイヤが急速に地面を蹴飛ばし直線でリアタイヤが振り出す。もう充分だメインジェットは150番でいい!だってたくさんガソリンが入ればパワーもアップしちゃうじゃん。
でもアコウさんのアドバイス通り、メインを10番ずつ上げてボコついて走れなくなるところまで試す。ボコついて吹けにくい状態の200番のひとつ手前が190番。真面目な僕は150〜200番まで6回メインジェットを交換し、7回目に190番に戻して暫定的に決めた。
他の微妙な調整もやりたいけど、セッティング以前にキャブの中身やOリングを新品にしてからだ。バイクの加速は素晴らしく、直線は250 のDTXより速い。94キロの車体は弾けるように走る。元は21馬力のエンジンだけど、軽量化した発電マグネットとチャンバーがすごい効果だ!
しかし第一段階では普通に走ると223に普通に抜かれている。直線でアクセルを開けても閉じている時間が長くて全然速くないんだ。それでも怖さと相談しながら全開のまま一気に寝かせてやればリアが前に出るのはわかった。しかし、怖い!怖すぎる。しかもスローが薄くてアイドリングの回転落ちが悪く、一度に25周くらいするとスロットルを戻しても回転が下がらなくなる。これは予想していたからなんとか対処できたけどかなり危険だ。
僕には秘密兵器のデコンプがあるのである。特別に沖縄から取り寄せて、イワケン氏にヘッド加工してもらった特別なデコンプだ。小さなクラッチレバーみたいなのを低くと、圧縮が抜けてくれる。回転が高く、アクセルが戻らない時やコースアウトしそうな時も、デコンプレバーさえ引ければ、強めにエンジンブレーキが作動する、まるでリアブレーキだ。
とは言え回転が下がらないのは危険すぎるので、次回までにキャブのオーバーホールキットで中身を新しくしてから再度セッティング出しだ。
あと問題はシート!激しい振動と硬いクッションでケツが割れる。シート高も高すぎるし、サスペンションはあまりにプア。
何よりシートはずっしり重すぎる。様々な課題を残しながら夕方まで走るうちに、だんだんバイクのクセもわかってきた。本当のことを言えばタンクが長すぎだ。しかしこのスタイルば捨てがたい。悩みつつ初回はまずまずの感触、写真撮ってくれたノブ子さんありがとうございました。
次回へ続く。