Tuesday, November 23, 2021

またチャンバー作戦 第一溶接編

 またしてもチャンバーかよ!

申し訳ないがここは僕の言いたいことを書く場所なので

ご勘弁いただきたい。今は猛烈なチャンバーのマイブームなのです。

そう、今日もチャンバーなのである。

バラバラに巻いた鉄板はひとつづつを筒状に溶接して

それをさらに連結させて初めてあの胃袋みたいなチャンバーになるのである。

今回僕にはひとつの目的があった。

それはチャンバーを昔ながらのやり方で酸素とアセチレン溶接で作ること!アセチレンガスの溶接で輪っかをつなげてつくられたチャンバーを叩いて胃袋みたいになってるあれ。

今回チャンバー作りを僕に指導してくれるハットリさんはそうやって20代の頃は毎日チャンバーを作っていたんだ。 

彼とはメキシコのデザートレースに出たり、ラリーを企画したり、一緒に遭難したり、何度もピンチを切り抜けて来た長年の友達だけど、彼が実際にチャンバーを作っているところは見たことがなかった。鉄板で作られた黒いチャンバー、憧れるぜ。

ところがアセチレンと酸素でチャンバーをつなげ始めて数分で僕がわかったのは、この方法では今回は間に合わないということ。めちゃくちゃ神経を使うんだもん。その上鉄の特性で、炙って熱々になった鉄が定期的にバチーン!って弾けるのだ。TIGで鉄板の突き合わせが出来るようになった僕のレベルでは、ガス溶接でチャンバーが完成するのはなかなか大変そうだ。 

元々聡明な僕はすぐに気がついて、アセチレンは早々にあきらめTIG溶接を選択。

アドバイスと指導を受けながら薄物つき合わせで溶接開始!

 やっとできた輪っかがこの写真のやつだ。

ほら、本当にチャンバーみたいに見えるだろ? 
これをビニールテープを使って引っ張りながらギチギチにつなげる。
このギチギチってのがコツ。

車体との関係を見ているが、これ結構長いね!

この辺に出口が来る。ステーは車体から吊るのと、サイレンサーにPクランプで吊る。
一見雑に見えるこのPクランプだけど、振動を逃がしてクラックを防ぐにはとてもいいアイデア商品なのである。

ここからいよいよエキパイと仮に付けて部品どうしの擦り合わせと真円になるように合わせて行く。 さらに次回はアセチレントーチでリアフェンダーのステーをきれいに曲げることにチャレンジする!
乞うご期待!!


 

 

Monday, November 22, 2021

チャンバー巻き巻き編

鉄板は1ミリ、なんだかこれ硬いんだよね。ジグソーでザクザク切る。

この時裏表を間違えないようにしないと、せっかく巻いた部品が前後逆になっちゃう。

鉄板はこんなかんじで紙から写し取ってやるんだ。

切る時は下の分厚いスタイロごとジグソーで切るとバタバタしないよ。

コロコロコロコロ…
グリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ…

大きなアールは三番目のローラーを緩く、小さい方はキツく巻いてテーパーを作る。
この時点ではまあまあ絶望感あるんだけど、根気よく丁寧に巻いていると最後の一瞬でクルっと丸くなるんだ。
丸まってうれしくなって並べている。
ほら、もうすっかりチャンバーじゃないか!

エンジンの下にあてがってみると、結構長いね。
奥が針金に通した丸いボール紙。
この鉄板をまずは円になるように溶接して
次のステップに進むのである。
 

こんな感じで夜遅くまで作業は進む。
 

 

Saturday, November 20, 2021

チャンバー大作戦 紙工作編

みんな知ってると思うけど、
2サイクルエンジンには排気側にチャンバーってのが必要。
それは胃袋のような大根のような形をしていて、エンジンの特性を決める大事な部品なのである。排気量やポートタイミングの違うチャンバーを付けてもさっぱり走らないという。
僕にとって2サイクルエンジンのハードルはこのチャンバーにあるのだ
 


そこに救世主登場!いつものアコウさんである。

彼はどこでどうやって手に入れたのか、当時のDTの公式な資料を持っていてその中にチャンバーの資料もある。どんな資料かと言えば、うなぎのように横たわったチャンバーの図が描いてあって、各部の太さと長さが指定してある。それはもう宝の地図のようなものなのである。

 

さていよいよチャンバーを実際に作ることにしよう。まずは地図にしたがってパイプの直径サイズで円を切り出す。それを針金に通して、指定された距離で固定する。

これで、カーブがあってもほぼ正確にチャンバーのプロフィールを再現できるのである。


 
こんな感じね。
モビールみたいだな。 
位置が決まったら僕は柔らかいコピー紙でアウトラインに合わせて立体化した。
この辺は正式なやり方があるのだろうけど、だいたいこうやったら出来るだろうなっていう勘で作業している。本当はもっといいやり方があるのかもね。コピー紙で作ったそれはまるで大根の模型である。

緊張に耐えられなくなって夕食を食べにキッチン南海へ。

お腹すいて南海に行く幸せ。

さてカレーを頂いた後はコピー紙から工作用紙に写し取る。

最終的にこれが鉄板になるのでとても丁寧に測っている。

たとえばくるっと回って円になる部分の長さがぴったり合っているか、とか

溶接される円錐どうしの直径はちゃんと同じになっているか?ここで修正してなるべく正確にしておけば、最後に鉄板で作った時苦労が少ない(苦労しないとは言わない)のである。



仮に完成!うれしい。パブロフは全く興味がないようであるが僕は嬉しい。
早速庭に出てバイクに当てがう。これは!まぎれもなくチャンバーである。
先にこの胃袋部分を作って後からエキゾーストを作る方がやりやすいらしい。

ここまで出来て満足したので、次の日にはキッチン南海で祝杯的にクリームコロッケをいただく。
お店の入り口にあるこの小さい南海看板は僕がアクリル板から作ったもの。油をつかう厨房でいつもきれいにしてもらっています。
コロッケ生姜焼きをいただきました。 中條さんいつもごちそうさまです!テキパキ働くお店の人たちと、今日のご飯をキッチン南海で頂こうというお客さんの全体的な暖かい雰囲気が僕は大好き。
エキゾーストはこんなイメージ。小平のJOY RIDEまでパブロフと一緒にパイプを買いに行きました。


 いやー好きだなこの形。フレームとタンクの形もぴったりだと思わない?

ま、このフレーム用に作られたタンクだから当たり前なんだけどね。

次回に続く…

 

Thursday, November 18, 2021

リアル過ぎてはいけない話

 毎日とは行かないが頻繁に更新出来るように最近普段から文章を書いている。電車にはあまり乗らないけど、クルマの中の待ち時間にスマートフォンで口述筆記する。スマートフォンの音声認識技術はすごいね。しかし夢中になり過ぎたり、話がリアル過ぎてちょっと公開出来ないものばかりになってしまう。全部実話だし大して脚色もしていないんだけど。気になっていたことや、鮮烈な体験はやっぱり書き残しておきたいじゃん。口述したら文章を直しながら、文章の辻褄を合わせ内容を整えている。問題は書いているとついつい筆が進みすぎること。推敲しているうちに文章はよくなるけど話がリアルになるので、誰の話なのか読んでいる人にもわかっちゃう。僕はそう言うトラブルは苦手なんです。前にもあの悪口は俺のことだろ?って深夜に電話が来たりね。酔った人に真夜中に電凸される僕。


話としてはすごく面白いけど、僕は夜は昼間読めない本を読んだり、犬の頭を撫でるのに忙しくて、そんな電話に付き合っていられない。未公開版は面白いと思うけどちょっと出せないなあ。

Friday, November 12, 2021

父の握手

 写真はインスタグラムで日々更新しているので

こちらは文章がメインになったらいいなと思っている。

文章を書くのは大好きだけど人の心をつかむような素敵なことは書けないのです。

人とさよならするのがとても苦手な子供でした。

幼稚園の頃だったか、母が出かける時にいってらっしゃい!って言っても涙ぐんじゃうような弱虫な自分が大嫌いだった。

父は僕らが家を出て外で暮らすようになって、実家に遊びに行くととても喜んで迎えてくれた。

自分の子供の頃の話や、戦争の話や、空襲の話も聞かせてくれた。

戦後、会社勤めを始めて、会社の気に入らない上役のスリッパを釘で床に留めた話とか、箱根にホンダドリームやスクーターでツーリングに行ったこととか、話が上手でいつも僕らを笑わせてくれた父だったが、僕が帰る時には居間で挨拶するだけで、玄関に出て来ることはまずなかった。 

どうしてだかはずっとわからなかったが、 何かの時に彼がふと、

「俺はだれかを見送るのが苦手なんだよ」と僕に漏らしたことがあった。

僕が見送りが苦手なのはこの人の性格が遺伝しているのか。僕はその時彼が決して玄関まで出てこない理由はさよならが苦手だったのか。

そんな父を見送ってもう2年が経った。

最後の最後に別れる間際の父の強い握手を僕の手はまだ覚えている。



こんなかわいいトラックとシルバーピジョンかな、
もう一台はドリームで箱根までツーリングに行ったという。

シルバーピジョンに乗っているのが父
腰から手ぬぐいを下げるのが当時の若者のスタイルだった。
これけっこう便利なんだよね。


Thursday, November 11, 2021

GASTANG MAGAZINE コラボパーカーとTシャツ、スライドガールT/Cコーチジャケット

 カッコいい写真でしょう?
天気のいい日に鎌倉に行って撮ってきました。
カメラは我らがコーキ
uribou1751 の名前でインスタグラムもやっている。
UPマガジンや海外のSIDE BURNの撮影もやってる若いフォトグラファーなのである。
バイクに乗っているのはASKモーターサイクルの山本氏
彼が完全に分解してリメイクしたC92で走っている。
大渋滞の一瞬の隙間にこんなカットを撮ることができた。
ビッグスクーターを僕が運転して、リアシートから撮影したんだ。
やっぱり自分で運転しながら撮るのとは安全も違うし
なによりたくさんいい写真が撮れる。
ライダーとカメラマンの息が合えば最高。
僕は以前撮影車両のライダーやドライバーをしていた。
何を撮影したかと言えば一つはアパレルの写真を撮ってもらっていたんだ。

GASTANG MAGAZINE コラボTシャツ 
インドネシアのバイクカルチャーを伝えるGASTANG MAGAZINE Ullie氏が描いてくれた
デザインで根強い人気。Inuchopper 定番デザインになりました。


こちらはコーチジャケット
ホットロッドショーに向けて少量ですが生産します。 
色は黒とネイビー。
気になる方はインスタグラムのDMか
このブログをPCモードにしてお問い合わせください。

こんな写真を撮りたいねって話していて
その通りの写真が撮れた時はとても嬉しい。

パーカーも作っています。こちら8500円

現在注文をまとめています。裏起毛で暖かい。

いつものTシャツより1サイズ大きめがいいかな。

というわけで今日は気持ちのいい走りとコマーシャルでした。

泥んこでも楽しい、これからもバイクに乗りたい話。


 いい写真を撮ってもらいました。

イワケン氏と僕。川越の走行会でこの日はあいにくの雨。

 こんなに全身泥まみれになって、それでバイクから降りてもバイク乗ってるイメージで何かの話をしている。お互い顔は真っ黒泥んこ。

この先あと何年こんなことが出来るのか。そこを決めるのは結局身体の状態だと今更ながら気づいた。朝起きてどこも痛くないってすばらしいことなんだ。

いろんな遊びやスポーツであちこち傷めたのが今になって効いて来ている。

僕はバイクでの骨折は肋骨を何本か折ったくらい。

肩を左右やったけど折れてはないし40年くらいバイク乗っていても本当に事故もけがもなく乗れて今に至る。最近は自分の反応速度も遅くなって来たからペースは抑えているけどまだ移動の足にバイクを使っている。

周りの人を見ていると50歳過ぎて一度大きな怪我や病気をするとなかなかバイクに復帰するのは難しいようだ。バイクも他のスポーツと同じで足腰が基本なのである。僕は歩くのが嫌い。いや正確には詰まらぬ住宅地を健康のために無意味に歩くのが大嫌いなんだ。

上野から日本橋を回って銀座を抜けて新橋に行ったり、新宿から四谷を抜けてお堀を回って神田に出るなんていう都内の散歩や自然の中を歩くのは大好きなんだけどさ。

でもそんな贅沢は言ってられないので郊外の住宅地や畑の横のぱっとしない道を一人黙々と歩いている。パブロフももう歩けなくなっちゃったから、ほんとにひとりぼっちだ。

タバコはやめてから20年、最近は少し嗜むくらい始めてみたけど、3ヶ月に1箱以下。

もう、最後の方が湿気ててまずくなって捨てちゃうくらい。

酒もほんの少し、お店で飲むビールはグラスビールでちょうどいいくらい。

 家ではビールはやめて炭酸水に切り替えた。

大盛りも頼まないし、ストレッチもしている。

 

つまらない。

全然カラフルじゃない。

でも僕はこれからもバイクで楽しめるように、詰まらぬ住宅地を歩くのである。


 

Wednesday, November 10, 2021

小屋その後

実は小屋はまだ完成していない。
しかしながらベニヤ板のボロボロの外観よりややマシになった。サティアン感はあまり変わらないが雨が降り込まなくなったのは素晴らしい変化だ。後は換気扇の穴を開けたらいいね。
扉も出来ていないのだけど中にものを入れ始めたら、なし崩し的にこれでいいような感じになっちゃった。
台風が怖いので波板は後から固定した。

こないだ東北に行った時の車両
とても自由で良いと思う。車なんか何色に塗ったって自由でいいんだ。

石巻では古い建物を見ることができました。
僕は古い建築物が大好きで、それも三菱1号館みたいな有名なものより、町にある古い建物それもみんなが使っているようなそんな建物が大好き。


この水車どこにつながっているわけでも、電気や動力を取っているわけでもなさそう。
ただ無目的に回っているのかな

フラットトラック制作は全く進んでいない。実際は準備や材料を揃えたり、設計を始めているんだけど実作業に入っていないからとても気持ちが焦っております。
 

Tuesday, November 9, 2021

家と塀の隙間に小屋を建てる。


やあ、がらくたのように見える宝物に押しつぶされそうな人生です。

10年くらい前に建てた物置。手元にあった合板でテキトーに作ったので

半分は台風で飛ばされ、半分は表面がボロボロになって横からの雨漏りが酷いことに。

台風の後など、ボール盤のドリルのプーリーに水がたまっていることも。

これはいけない!と思い立ち改修をしよう。

隙間から室内が見えるってことはここから水が入るということ

本当にこんな状態でよくがんばってくれました。
小屋の終わりには土間が。エアコンの室外機がコンクリートの塀に面しているので、
夏は熱がこもり冬は冷凍庫みたいに冷たくなる 。
今回はこのコンクリの塀にも穴をあけて、シュラウドで隣地に風を抜く
 ちなみに隣地は配電盤とかある裏庭

工事の前にいろいろなものを撤去。
いらないものは処分。
床面は室外機より高く。エアコンが簡単に交換できるように、床板も外しやすく。

材料はたったこれだけで約4万
この垂木は一束8000円超え
一本1200円越えてるじゃん!
絶対なにかがおかしい。と思ったらコロナのせいで材木の値段が急上昇だという。
コロナのせいで給料が急上昇してるのは政治家と竹中平蔵くらいかと思ったが。
 

サクサクと枠組みを作っている。
塀は壁を兼用するので塀の上から建築スタートだ。


万年塀の笠木のような蓋をはずしてその上に垂木を沿わせて、上に伸ばす。
反対側の壁は家の外壁だ。

臭い物には蓋、ボロい外壁は外に垂木の枠を回して波板で覆うのである。

このベニヤ板は室内側からむしり取るように撤去だ。
だんだんめんどくさくなって来るが、もうここまできたらやめられない。
しかし材木が高い。やる気を失う高さだ。

100円ショップで買った広角レンズで撮ってみる。

狭い。こんな物作って意味があるかわからないくらい狭い。
内寸で600ミリ×1800ミリ
畳一枚の2/3サイズの小屋に4万。馬鹿なのか俺は。
ばかばかしいことをやっているという認識だけはある。

しかし手を休めることなく高い屋根に上って波板を固定する。
僕はじつに勤勉な時がごくたまにあるのです。
 

作業が途中でも波板で囲っておくことができる。もうこれで雨が吹き込むことはなさそうだ。
そして何日か作業の後、小屋にはタイヤやホイールみたいなものや、タンクなど形があってかさばるものが引っ越して来た。
当初ドアにしようと思っていた突き当たりも壁にしてやった。
これで北風に悩まされることなく溶接や作業ができるのである。
おしまい。