Wednesday, June 30, 2010

スイングアーム…スキマの問題

実際の作業はブレーキの前なので話が前後するが、Kフレームになって断面が丸いスイングアームに変わった。

カッコはいい!比べ物にならないくらいいい!

しかし実際に走るにはホイールやアクスル関連、中身のことも考えなくてはいけなかった。
Kフレームのスイングアームは幅が狭い。
その中にタイヤをセンターに、チェーンラインを合わせつつ
ブレーキディスクとキャリパーを収めて、チェーン調整やタイヤの脱着といった整備性もよくしたい。
左右で少しずつ幅を詰めれば入るはずだが、どっちをどれだけ詰めるかが問題。
これまた眺め地獄の計測地獄です。
でも前回の削り地獄に比べると計ってる分には実害がないので
基準の点を見つけながら、少しずつ詰めて行きます。



Kフレーム用のチェーンアジャスターはV-twinでは在庫切れ、
エボ用純正を薄くしたらそのまま使えそうな形。スイングアームの四角い穴に入るように角を落とした。
ウチにはフライスがねえんだ、と渋るN男を「そんな厳密な話じゃあないんだ」と説き伏せ、サンダーで擦ってこんな形に。



スイングアームの穴にはこういう感じで入る。
純正カラーは薄くして入れたが、この素材は焼きが入っていてすごく硬いらしい。




これでスイングアームの間にタイヤとチェーンとブレーキが収まった。
タイヤは僅かにチェーン側に寄っているけど、後でスポーク調整で修正できるだろう。



丸いスイングアームの間にあるスキマの問題は我々の永遠の課題と言えるだろう

Tuesday, June 29, 2010

シートの問題/顔の問題


全く技量的には大した事ないバイク乗りだが、バイクと自分の接点であるシートとグリップは大変気になる。
グリップは「生成り立て溝タイプ」に決まった。

シートはどうか?シートは見た目も大切、いや見た目こそものすごく大切だ。

しかし、ダメなシートやクッションがダメになったシートで長時間乗ると、ケツがうっ血するのか、痛みで楽しいどころではない。
形は当然として、やっぱり座り心地はとても重要だ。
もちろん隅々までリジッドでベースの鉄板に直接座るリアルマッコイなバイクに乗る人たちから考えたら、そんなもの、と笑われるかも知れないが、リジッドだって、いやリジッドだからこそシートが良ければライダーの負担はかなり違うはずだ。

岐阜県関市にある野口装美、バイクシート部門のスタートは1990年代の前半に遡る。
当時、観光バスや家具の座席張り替え工場であった野口装美の片隅でオヤジの目を盗んで自分たちのオフロードマシンのシートをカスタムしていた若者、彼こそ若き日の現社長だった。
様々な素材から、表皮、スポンジ、ステッチを研究して自分たちの為にシートを改造していた彼は、
1992年、自分に合わせて製作したシートでオーストラリアンサファリラリーに出場、クラス優勝を勝ち取った。
それから18年、彼らのラリー用シートは評判を呼び、今ではパリダカールラリーでの日本人装着率100%を誇るブランドになった。
今ではオフロードバイクだけでなく4輪ラリーマシンからフェラーリまで、高級家具のレザー張り替えなども得意とする椅子のオーソリティ。
最近では自らハーレーに乗るシートのプロフェッショナルがスポーツスター用シートのラインナップを開発、もちろんベースからデザイン、スポンジの選定、表皮の素材、さらにステッチの形まで相談に乗ってもらえる。

野口装美しかり、神戸グリップのIKworksしかり、いいパーツを作る人たちは、技術力はもちろん、使い古された言葉だけど情熱
があふれている。
彼らとメールや電話のやり取りをしていると、本人達が自分で使いたくなるような品質のものを、妥協をせず作ろうという強い意志が感じられる。

欧米にあるアウトドアのトップブランドにはクライマー達が自分の為に用具を作ろうとしたガレージブランドからのスタートだった例は多い。
直接販売だけの小さなメーカーは、マーケットが小さいため昔は商売として成立させるのは難しかったようだが、
現代ではインターネットのおかげで世界中から引き合いがあるという。

これまたコマーサルではないですが
野口装美 http://a-seat.jp/
http://blog.k-noguchi.com/

自分はここでかなり面倒なお願いをしたのだ。
この詳細についてはシート改造編に続く…


そして顔の話。
純正のバイザーのついた顔が大好きなんだけど、他に気になる顔が出て来た。


理由はわからないけどこの顔にもすごく惹かれる
トリプルもノーマルっぽいし、普通の大きめなベイツライトか。 若い心と書いて惹かれる…



こういう感じいいなあ、インジケータはただの穴。


素敵な顔です、これはレーサーにとりあえず保安部品を付けたような取って付けた感がすごくいいのか。

オフロード仕様なんだけど

この顔は(>_<)です、合わないと思う。


これかっこいい!
尻が好みです

リアブレーキその後


こんな写真を眺めたりしながら、どうやって付けようか思案していたが、



これじゃあまりにもレーシングというか走り屋仕様なので



エボリューション純正と同じ位置で、丸いスイングアームに跨がせるように止めようと、
ちょうど白い部分をスイングアームに引っかける仕様ということで、大した勝算もないままサポートを削り始めた。
もう少しで入りそうだと、何センチも削りまくって
もうそれはアルミの粉まみれになりながら、数時間後にはサンダーのディスク数枚と、キャリパーサポートが全損。

サンダーの騒音とガッガリで放心してる自分を眺めつつ「こういうのを削り地獄って言うんだ」とクールに言い放つN男。



結局純正サポートをもう一つお買い上げ。
こういうときはヤフオクを活用。
2日後に取り寄せた大事なパーツの下側を、今度はN男が、スイングアームに当たる部分だけを丁寧に削って干渉部分をなくして、
さらにリンクになるようにカラーが入る部分をこれまた純正みたいにきれいに削って、ここに作ったカラーを挿入して…


それを留めるボルトは頭のてっぺんが緩やかに盛り上がっているこんなボルト
洗浄してネジ山を立て直してつかいました。





サポートのステーを裏表からスイングアームに溶接。
TIG溶接だと溶接ビードがきれいすぎるので、半自動で付けた。


こんな感じ。
走行テストが終わったらいらない部分は切り落とす予定。

キャリパーの位置は下、上、後ろ、と考えていたが、この位置が一番コンパクトに見えるかな。しかしサポートはスイングアームに隠れてる部分も見えて来たから大きく見えるなあ

後ろからの眺め


こうやって眺めるとエンジンとフレームの関係がよくわかる。



こっちは眺められるだけ眺めてきれいに揃ったチェーンライン




このヘルメットいいわ、耳の辺りがふっくらとふくらんでるのがいいのか。






しかし後ろから見て隙がないってのはとても大事。



ま、そういうことなんです。(クリックで拡大)

Sunday, June 27, 2010

グリップ



今回のフレーム改造にかかかる前にこのグリップに交換した。
前に使ってたのは本当に悲しくなるような出来で、握るのがイヤになったのだ。
こんなの試作で出来て来てちょっと試したら絶対ダメだってわかるはずなのに、とりあえずそんな形だし売れるだろうって売ってるんだろう。
日本の名の知られた用品メーカーでもそう言う粗悪品がある。
昔上野で大々的に展開していた用品メーカーの品も本当に安かろう悪かろうの代表で、ああいう人たちがみんなでバイク業界を食いつぶしてダメにしたんだ。少なくとも本人の会社はダメになったようだ。

さてこのグリップ、日本の優れた職人の技術をいかして、固さ、感触、クリアランス、そしてもちろんデザイン、すべてにおいて最高の物を作ろうという熱意で作られている。

大神戸共栄圏というサイトを展開してる方の情熱と、それに賛同する町工場の職人さんが世界一のパーツを作るという心意気で、グリップやキックペダル、ファンネル、プラグキャップなどを独自に開発して、ネットで直接やショップに卸す方法で販売してくれる。

大企業が安易にコストばかりを優先して人件費の安い外国に下請けの仕事を発注することで、日本で何十年も培って来た技術や ノウハウはあっという間に風化してしまう。
腕のよい職人さんの生活が成り立たなくなり、一度途絶えた技術は簡単に復活できない。
そういう流れにブレーキをかけたい、素晴らしい技術と職人魂を途切れさせたくない。
そんな心意気でこのグリップは出来ている。
このグリップを装着するということは、その精神を装着するということだ。


なんてカッコつけて言ってますが、すごくいいんだこれ。
入れる時もパーツクリーナーを一吹きして、そこで一気にスルッと入れたらもうびくともしない。
途中で止まっちゃったら結構大変。
伸縮するゴムの伸びを計算してここまでのクリアランス。
サイズも感触も何度も作り直して決めたという。
工場の中で汚い手で取り回しされてどんどんいい味になってきました。
でも布でキュキュッと拭くと黒い汚れはすぐ落ちてきれいになります。
特にコマーサルではありませんが
IK works http://ik-works.blogspot.com/


今の自転車グリップも、当たりは柔らかいけど、紫外線と雨のせいか、あっという間にベタべタになる、
子供の頃初めて買ってもらったのはロッドブレーキの18インチのブリジストン自転車だった。
その車両にも白くて硬めのカチッとしたグリップが付いていた。
ちょっと硬いけどとてもいい握りの記憶。


写真で見るとワイヤー類がゴチャゴチャだなあ

Saturday, June 26, 2010

フレーム、トップチューブとアンダ−編



下側はKフレームとエボリューションは明らかに太さが違うので
元のフレームから少し切り取った部分を使って、外径をあわせてある。
溶接のため、わざと前後にすきまを設けてある









本当は同時多発的に進めている部分だけど、エンジン側のマウントが決まったところでトップチューブを作る。
40.8ミリの鋼管は、Kフレームの純正トップチューブより少しだけ太いが
接合部付近のエンジン側を純正と同じような形に下側をプレスして、外形を合わせてある。

ここをプレスすると、チューブの断面が同じ形になるしエンジンとのクリアランスが確保できる。

トップチューブにはインナーパイプを通して補強しつつ、エボのフレームと溶接する

リア側と溶接する部分の角度を合わせる。

フレーム作業その後、エンジンマウント編



一滴こぼれてるのか、二滴なのかそれとも三滴なのか。
こっち見てるのか視線を外してるのか。
一見自然体みたいだけど、
けっこうヒジをぎゅと寄せて胸を強調してる。
その肘の食い込み加減、
前髪の垂れ具合、
唇のアヒル加減…
でも深読みし過ぎもつまらない。
ものすごく各部まで目と手が行き届いてぴりぴりした「力作」もいいけど、ちょっと力が抜けたようなスタイルにも憧れます。
どんな世界もセンスがものを言うんだ。
大事に保存して飾っておくバイクじゃないから、ちょこっと傷ついても気にならないようなスタイルで行きたい。


位置が決まったところで
一本のカラーではなくてぎりぎり1穴ずらした鉄材にネジを切ってステーを作る。
上と下は別部品にしてエンジンをマウントすることにした。



これがステーの材料。必要なサイズで注文すると翌日には届く。
鉄のかたまり、重い。当たりどころ次第で人が死んじゃうくらい重い。





ここはきっちり図面を起こしてそのとおりにステーのネジ穴をあける。
タップを切って皿ボルトを沈める。
ねじを切る関係上、馬鹿穴でがばがばにしておく訳に行かないから
穴位置を計測して図面に起こして、アルミ版でその通りに試作して
問題がなけりゃ鉄材で作る…ってな感じでここの計測と試作に一日かかっちゃう。




完成したステーは真四角の鉄の立方体。なのでこんな形に削っていく、これは途中です。
一見デタラメに見えるが、ちゃんと訳があってこの形。
皿ボルトは隣のボルトと干渉する皿を削らないといけないくらい近い。

こうやってエンジンとフレームの間に入って
両方をつなぐ部品が出来た。
真四角はいやだな。
ボルトはキャップ。ホントは6角がいいんだけど、ここは作業性を優先してこうなった。
あまりかっこ良くない部品だけど
左はプライマリーケースにかかって見えないし、
右はマフラーの裏になるから外観上は大丈夫のはず。




スイングアームの先端は、一度はエンジンに触れるギリギリ近くまで詰めてみたんだけど、あまりにギリギリだと余裕がなすぎるから
最終的に少しだけ離した。エボリューションより短くKフレームより長い位置になった。あとは全体の印象で調整していくことにしよう。

Friday, June 25, 2010

リアディスクブレーキ作戦の続き

最終的にリアは純正ディスクで決まったが、それでも初めはいろいろなブレーキを気にして探していた。

こんな感じにハブの裏がすっかり空っぽなのはすっきりしてるけど少しさびしい気がするし

メカメカしいドラムもかっこいい



http://www.boneshakerchoppers.co.uk
ここの人はエボリューションスポーツのエンジンでかっこいいバイクをたくさん作ってる。


そしてこれが究極のリアブレーキ
布テープみたいな部分こそ、この人のリアブレーキですな(クリックで拡大)

リアブレーキ作戦

リアブレーキをどうするか?
Kフレームのスタイルでいくならドラムブレーキ。しかし始める前から心は決まっていた。
エボリューション純正スタイルのディスクブレーキ!
旧モデルPMなど、気になるブレーキはあったのだが、
ゴツい純正キャリパーが好きなんだ。



この時点でアイアンスポーツのスイングアームの間に純正ディスクブレーキの組み合わせが収まることを確認してあった。
あとはカラーの厚み調整でチェーンラインが出せるはず。

Kフレームでディスクブレーキのきっかけはこの写真、イーストアーバンの車両だと思うんだけど、スプロケットは普通のものが付いている。

しかし反対がわの写真はない。詳細は不明なんだが、ここはやったことがある人がいる。ということを励みに作って行くことにしよう。
後編に続く…

Thursday, June 24, 2010

これがホントの半穴問題。

前と後のフレームで位置が決まれば
エンジンマウントとチェーンラインを合わせて、
マウント位置を合わせてカラーを入れてエンジンマウントを固定。
その後でトップチューブを作ってフレームに仮付け。
最後にエンジンを下ろして本溶接すればフレームの合体は終了!するはずだった。
しかし話はそう簡単ではなかった。




この写真で見るとスイングアームのピボットの丁度上と下にある銀色の部品、パイプ状のカラーでマウントの辻褄を合わせるはずだった。
この部品の長さがホイールベースを決めることになる。
Kフレームのアイアンスポーツ本来の位置に比べると少し後ろに下がってしまったが、スイングアームピボットとリアのエンジンマウントとのクリアランスはかなりギリギリまで近づけた。
ここの位置が5ミリ変わるだけでも全体の印象にかなり影響する事がわかった。
そしてそんなところが気になって仕方ない自分に気がついて大変驚かされた。

リア側のエンジンマウントボルトの穴位置、ここはどうやっても半穴から穴一つ分は開く。それも水平軸垂直軸どっちにもずれている。

チェーンラインで数ミリ分くらいはまだどうにかなる状況なんだけど、ここだけはもうどうにもならない。


現実逃避的に反対側に回ってみる。
まあ、こういったことはあらゆる角度から眺めることがとても重要だな。
こちら側はピボット付近にカラーが来てもプライマリーケースに隠れて気にならないはず。よく見るとプライマリーケースの裏にはピボッドの逃げが作ってあった。


半穴ずれていた原因はエボフレームとKフレームの形状そのものの違い。
鋳物のリアフレームにネジが切ってあったKフレームに対して
エボのリアフレームはパイプ、そのパイプの丁度真ん中にエンジンマウントボルトが来ることを嫌って僅かにオフセットしてある。少なくともそのように見える。

作業前にせっかく作ったカラーは無駄になり、全体のバランスが一番自然かつ美しい位置で再度ボルトの穴位置を計測し直すことになった。


チェーンライン調整中の図。スプロケはオフセット5ミリで合わせることにした。
クラシックな合わせ方だが、四つの目玉で何度も見ながらきっちり合わせる。




マウントボルトの位置決めはアルミ版を切って仮止めしてケガいた。
普段はすべてきちんとした計測に基づいて、計算づくで作業するN男も、現物合わせとなると、それはそれで得意なようで、ささっと計測してはボルトの位置を出して行く。
ここでもう一息ピボット位置を前にずらしてさらに少しだけ全長を詰めた。
特にハーレーに興味がないN男は自分のそういったこだわりの意味がさっぱりわからないと言う。
ボルト類も乏しい在庫をネジ箱からレゴの小さい部品を探すようにガサガサやってると
「そんなのめんどくせえからみんなタップでミリネジに変えちまったら楽なのに」ああ、N男よ、確かに気持ちはわかるさ。でもそれはやりたくないんだ my friend.

この辺りはこうやって写真で見るとサクサク決まっているようだが、それこそ鼻血が出るくらい何度も見ては合わせ、合わせては3歩下がって眺め、家に帰ってからは工場で撮った写真とアイアンスポーツの写真と見比べたり、見ている間に自分がやっている事の意味など考え始めて眠れない君になったり、そんな行為を人は「楽しんでいる状態」というのでしょうか。

半穴?全穴?



穴だらけじゃん。半穴どころじゃないなあ
でもかわいいです

Wednesday, June 23, 2010

ビバ!位置決め

だんだんタイトルがいい加減になってきました。
ついに真っ二つになったフレームを仮組します。
この仮組ってのが大好きです。隣の家に住んでいた全国大会で優勝もしたメカニックの友達は、よけいな仮組は一切しません。
もちろん位置決めや計測のための仮組は何回でもするけど、ちょっと眺めてモチベーションを高めるための仮組など、時間がもったいないらしく、でも前に理由を聞いたら、「本当はすごく仮組したいんだけどきっちり手順を踏んで最後に完成形を眺めるのがとても楽しみだから。」とのことで、やっぱり出来る男は違うなと感じつつ、やっぱり自分は仮組がやめられません。
自分も誰かが書いていた「マテナイ君」なんです。



こっちはメス側フレーム、どうしてメスかは敢えて説明しないが、「コモ〜ン♡」って言ってる状態。



そしてついに合体!!これが仮組した姿。
リアタイヤが付いてるのでイメージしやすい。
これはすごくいい感じ!後ろ側のすっきり感はまさに求めていたスタイル。
だいたい丸いスイングアームが付いてるじゃん!
これはカッコいいものが出来る!と確信した瞬間、もううれしくなって笑いが止まらない。




下側は太さが一回り以上太いエボフレームにKフレームがすっぽり入った。ほら、前がメス側でしょう?
上側はまだ空中にあるのでよくわからないがこのまま真っすぐに延長したのではリアフレームと合体する高さが合わないように見える。

ネックカップがない分傾斜が急なエボのメインチューブと、やや傾斜が緩いKフレームのリア側の着地点をきれいに揃えるのは技がいるようだ。


接合部分は出来る限り前後の長さを詰めて短く取りたい。
資料を見ながら検討する必要がある。


そして一番気になる部分、エンジンマウントは…
次回、「半穴?、全穴?」に乞うご期待!

30年でうすうす


さて、これから使う予定のKフレーム、下側のパイプを切断したとき
片方のフレームから真っ黒い鉄粉がどっさり出て来た。
ともかく黒くて大量に出たもんだから断面をブラシで良くこすったら
片側の下半分が錆びて極薄になってる!
30年前のでうすうす、60年前ならペラペラもあり得るわ。
古いスプリンガーに強力なブレーキの組み合わせで
フルブレーキングでぽきっと折れたなんて、本当に起きるかも知れない。
ともかく気がついたのでなんとか対策できた。

でも別に古いから水が入る訳じゃないらしく
96年式にも片側のアンダーフレームにはどこからか
水が入って中が真っ赤に錆びてる。

ついに切る

いよいよ、フレームを加工する作業を始めた。
この作業とは13年前の車体を半分に切って、後ろ半分に33年前の別のフレームを移植するという冷静な人なら誰もやりたがらない愚行で、この手の改造は外車のオートバイにはよく見られますが、まさか自分がこんなことをするとは夢にも思いませんでした。

さて、溶接されているフレームは、切るといままでかかっていた力が開放されて一気にボヨヨ〜ンとゆがむ場合があるので、開いているネジ穴にちょうどいいスペーサーを切り出して、ボルトでしっかり留める。
ここは新しいフレームへの溶接が終わるまで緩めない。

開いてる穴どうしをこういう風にパイプを介してきっち締め込んだ。



ギュイ〜〜〜〜〜〜ン!と景気のいい音を立てて切断。


下側はエボフレームに差し込む方法を取るので、少し長めに切断。



すごく華奢で繊細な感じがするフレーム、この作戦ではここだけしか使わない。



ついに愛車スポーツスターにもざっくりサンダーの刃が入った。この時点で下はもう切れてます。
Kフレームの鋳物のラグを残したいのでアールにかかる前、この辺りで切った。


なんとも言えないショット。例えるなら解体されたエゾ鹿とハンター。



自分にとっては何度見ても心の敏感な部分に訴えてくるインパクトがある写真。もしかしたら世間の人は何も感じないのかも知れないが。

完成イメージを膨らませながら次号に続く。