Wednesday, May 31, 2017

いろいろなバイクに乗る話

 犬ブログを長く読んでくれてる人は知ってると思うけど、
僕は2010年からバイクの改造だとか部品を作ることをここで書き始めて、その時はロッカークラッチとかハンドシフトとか全部あの世の話だと思ってた。

でもだんだんハーレーやチョッパーに深く関わるようになって

最近ではHOTBIKEJAPANって本から仕事を受けてショーに出展したバイクに乗ってインプレッションをしたり、そう、僕は社員とかじゃないんだ。

今までやっていた自分の仕事は継続してるし、ただ契約でこんな仕事してますよ!って広報したらいけないことになってるだけでさ。
どっちも自分の大事な仕事で、仮の姿もなけりゃ本業副業の区別もない。
事情でしばらく行けなくなってる練馬のバイク屋さんT-sportだって行ったら意外に真面目に仕事してるんだ。
ま、そういうことで最近ではハーレー誌の巻頭カラーでおっさん2人が並走するグラビア的なページに出て来たりするようになりました。

僕が出てると実家の親は面白がって僕が出てる本を近所のばあさんに見せたりしてるらしいが、それ以外の人があまり喜んでいると言う話を聞くことがない。

 ではなぜやってるかと言えば、インプレッションの記事を書くには実際に乗るしかないから。それと、僕もいろんなバイクに乗りたいから。
何百万円もするショーバイクや値打ちのあるバイクに乗せてもらうわけだから、跨がってしばらく完熟走行をして、十分にクセをつかんでから、からおもむろに本線に合流して撮影が始まる、かと思ってたら、この道25年のイケダ編集長はどんなバイクでもすぐ乗れるというのが大きな売りとのことで、跨がったらさっとスタート、あっという間に撮影が始まる。高速を車の流れに乗りながらカメラマンに接近したり離れたり、確かに慣れてなきゃ出来ない仕事だ。
僕はバイクや自動車の撮影の仕事をしているのでそういう並走や追走はよくやるし、
これはもう30年くらい前の話だから時効だと思うけど
高速道路を並走しながら車の窓と窓でサンドイッチや機内食をやりとしたり、光線銃で撃ち合って遊んで鍛えてた。
もちろん今も昔もメーカーの仕事だと他に車がいないテストコースが一般的なんだけどね。

僕もさっと一緒に合流して、並走したり追走したり、手元にホットバイクがある人は見てもらうとわかると思うけど、二台が正面から並んで写ってる時ってハンドルとハンドルが触りそうなくらい接近しないと画面の真ん中がスカスカになっちゃうのである。

あとはライダーとカメラマンの腕とタイミングでいいカットが撮れる。
そして出来た写真のセレクトの基準が僕と編集長では全然違う。
僕は映像映えするカットでバイクの形がなるべくデフォルメされていないものが好き。
1枚の写真で車両の雰囲気がわかる方がいいと思うから。
でも実際は広角レンズでライダーの頭がものすごく強調されてでっかく写ってるのや、迫力重視で何が写ってるかよくわからないものだったりもする。
でもさ、これが本の編集の面白いところで、1つのページにそういうヘンテコな写真が混ざってるとページ全体の雰囲気や迫力が違うんだな。

試乗するバイクはショーのために作られたものも多くて、撮影のタイミングがお客さんへの納車前だったりすると、たまに出来かけだったり、あちこちがちょっと危険なくらいグラグラだったり、セッティング中でパンパン言ったり、乗ってる途中でネジが緩んで部品がなくなったり、いざ停まろうと思ったらブレーキが驚くほど効かなかったりみたいなことがあったりしてそれはエキサイティングなんだ。

もちろん大半のバイクはきちんと出来上がってて、バーレーの楽しさを僕に教えてくれる。こんな機会でもなかったらお店で作った素敵なバイクに乗れることなんてないじゃん。

カメラマンの磯部さんはいいカットが撮りたいから、撮影が始まるともうカンカンなんじゃないかってくらい大きな声で「もっと前!」とか「横に並んで!!!」とか怒鳴り声で指示する。ハーレーの排気音はうるさいし、風にかき消されないように大声出してるんだけど、初めての人はビビるぜマジで。でも実際は全然怒ってるんじゃなくて、短い時間で意志を伝えるのに必死なんだけどね。
この記事は本当は今月号の写真と合わせて種明かしみたいに解説しながら書きたかったんだけど、それはまた今度。
これはホットバイクをやるずっと前から乗ってみたかった
大阪のBOLD IDEA Custom Cyclesのショベルヘッド
職権乱用試乗なのである。








Tuesday, May 30, 2017

脳みその中身までクラウドに預けてるとどんどんバカになる話と、左と右ってどっちがどっちかわからない困った人達の話。

ハロー

契約したデータ通信の上限を超えると速度が懲罰的に遅くなるって本当だったことを知った犬さんです。

さてiPhone7って電話を使ってるんだけど

これが便利でさ、どのくらい便利かと言うと、すごいスピードで頭がどんどんバカになるくらい便利なんだ。
写真やアドレスみたいなデータは電話機の中に入れておかなくても全部ネット上のクラウドってモヤモヤっとした雲のなかにある。
そして恐ろしいことに、大事なことを覚えていなくても思い出せなくても、もちろん知らなくても全部クラウドの中にある。

ウィチタの町がどこにあるかも、ジンバブエのビールの値段も、豊臣秀吉が何歳で死んだかも自分で覚えておく必要がないんだ。
ネットに出ていない自分だけのサービスデータもクラウドに保管できるしさ。
でも大事なことを脳みそにしまっておかないと
間違いなくバカになるよ。
感性も鈍くなるし、道順だってわからない方向音痴になる。
だから時々は自分で地図見て道順を頭に叩き込んでバイクで出かけたり、
無駄な知識を詰め込んだりして頭を動かそうぜ。

だいたいチョッパーなのにスマホがホルダーに付いてるってダサイよ。
旧いバイクにちょろっと見えてるETCのアンテナだってかなりのものだけど、
ハンドルに縦付けしてあるスマホは相当ダサい。
すくなくとも俺はイヤだな。
こういう事書くからホルダー売ってる人に憎まれるんだな。
みなさん!iPhoneホルダーはビクスクやそういうバイクにはとても似合いますのでどんどん買ってあげてください!!


全然関係ないけど、ホットバイクのイケダ編集長は右と左が俺と同じくらいわかってないんだぜ。
一緒に取材行ってさ、運転してるとスマホの道案内見なが「そこ右ね」って俺に言うじゃん、それでオレ右と左がどっちかよくわかんないからテキトーに感覚こっちかなって左に曲がっちゃうんだよね。そしたら編集長も「うんうん」ってうなずいてるの。
 
そう、なんのことはない、二人揃って左を右だって思ってんだよ。

後ろで磯部さんが「それ左ですよ」なんて言っててけっこう面白いんだ。

そんなヘンテコなヤツらが作ってるホットバイクジャパン HBJ156号は

今月号もとっくに書店に並んでるんだろうけど
例によってうちには届いてないから
表紙の写真撮って告知とかも出来ないけど
http://www.bikebros.co.jp/vb/magazine/hotbike/

このページに内容とか値段とか書いてあります。
本当は
hotbike.jpって新しいアドレスがあるんだけど、
2号前から更新なし、腐りかけの公園みたいになってるから
もっと見やすくなったらリンク貼ります。
http://www.hotbike.jp

ちゃんとトップページは変わってましたごめんなさい。

とりあえず本を見て下さいね。




Monday, May 29, 2017

ブログ復活?とワークショップをやる話

 更新してもしなくても見に来てくれる800人くらいの皆さん
ありがとうありがとう。
去年あたりにちょっと書いたことが元でしつこくからまれたり、
何を書いても自分の悪口と思う心がさびしい人がいたり、
すっかりブログを書くことが面倒くさい気分になって放置してたんだけど

「ブログ見てますよ!」とか「最近更新してないですね」
なんて言われちゃうと申し訳ない気持ちになります。
 黙って見てくれてる大多数の人はナイスな人で
少数の文句をたらたら言う人は面倒くて好ましくない人物
いわゆるノイジーマイノリティな訳で、
「そういうのに屈しない=書き続けること」かも知れないと最近思いました。

かと言って全然やってないとイザって時もまるできっかけがないよね(M君談)
の例を挙げるまでもなく、どんなタイミングで書き始めたものだろうか。

 そこで来る8月5.6日に富士の御殿場でやるイベントで
鋳物のワークショップでもやろうかなと、その告知とか
鋳物を試しにやってみたい人を募集しようかな。

ホットバイクのイケダ編集長から
御殿場のフェニックス短大跡地でバイクのイベントやるから
なんかウルトラマニュアルをテーマにブースやってくれよ。って言われててさ

まず思いついたのは
自作派のバイクをずらっと並べたいなって思って
友達に協力を頼んでるんだ。
それともう1つくらい何か面白いこと出来ないか考えたのがワークショップ。

アルミ鋳造をやってみたいけど自分でアルミ溶かすのはちょっと…って人は結構いるらしい。

だから発泡スチロールを削って何か作って、
それを鋳物にするようなことできないかな。
アルミの量の関係や一度に説明する人数にもよるけどさ。
体験が目的で、完成品はおまけね。
だって鋳造自体がうまく行かないことだってある。
溶かして注ぐのは慣れないと結構危ないこともあるし、
溶けたアルミを持った途端に発狂してその辺にアルミをぶちまけるテロリストがいても困るから
実際の溶かしたりは僕がやるとして、そういうの出来ないかな。

あとね、映画祭的なことやりたいと思ってて
それは友達のMattが計画してるんだ。
リスボンモーターサイクルフィルムフェスティバルの支店みたいなことが出来ないか。
今リスボンに問い合わせてる。
夜も泊まることが出来るキャンプイベントだから映画なんてやったら最高だろ?
ということで、これからまたちょこちょことブログ書きますので
みなさんよろしくお願いします。

以下は告知文ね

来る8月5/6日、富士の裾野に位置するフェニックス短期大学(現在廃校/TVや映画のロケ施設として運用中)においてイベントを開催できることと相成りました。校内の教室に教授室、大講堂をすべて使えるうえ、整備されたグランドや周辺緑地でキャンプも可。ぺインター、ピンストライパー、カメラマンの個展や様々なテーマのカスタムショー、トークライブや音楽フェス、物販やスワップミート、周辺道路を使った試乗会など様々な企画が進行中。かつてなかったバイクをめぐるカルチャーイベント“ラヴ&ピース・サマーキャンパス RIDE FREE”この夏開校! スケジュールを開けて待たれよ。





Thursday, May 18, 2017

2年前にはこういう映像撮って編集したっけ



撮影して翻訳して字幕付けてこんなの作ってた。
これはホットバイクの付録だっだんだ。
日本の店でも走るカット入れたりしてこう言うの作らないかな?
お問合せは右のメールリンクかHBJに。


Sunday, May 14, 2017

Yossy'sのすぐ近所にあるコンビニで売ってる100円の苺は恐ろしく甘く、素敵で乗りやすいチョッパーにのせてもらった話

次号156号の取材に行って来たよ
HBJの本誌とは内容がかぶらないように取材記のサイドストーリー的なことを書くから
記事を楽しみにしててください。
3泊4日の取材ツアーはこの店から始まった。
僕は前日ASKの山本さんのライブが面白かったり、原稿がおわらなかったりで
1時間くらいウトウトしてから編集部に集合。
磯部さんのドライブで気が付いたらこの苺の天国に着いてた。

苺やみかんがすごく安くて美味しいちいさな町


僕の朝ご飯は苺と牛乳



到着したのはYossy's



ビートルで試乗用にガソリンを買って来てくれました。




カッコいい上にニュートラルなハンドリングですごく乗りやすかった。
もっとたくさん見せたり感想を言いたいんだけど、そうも行かないからさ。

あと10日ちょっとで本が書店に並びます。


ワイヤー引きでかっこいい右ブレーキは
リアにある別系統のキャリパーへ。


こうやって撮った写真をすこし加工して取材現場からインスタに上げてる。

https://www.instagram.com/inuchopper/


本当にお世話になりました。

Thursday, May 4, 2017

僕が(あまり)食べ物の写真をSNSに載せないわけ。

SNSは自分の人生をちょっと盛ってみんなに公開する
「公開ウソ日記」だと思ってる。
僕だってバイクを写す時は後ろを少し片付けたり、きれいに拭いたりして少しよく見せようとするしさ。
僕がほとんど見ないかスルーしちゃうのは
食べ物の写真。あれは猫が僕が寝ている枕元に死にかけた雀を自慢げに持って来て
僕をぎょっとさせるアレと同等のメンタリティなんだと思う。
食べ物って害がないし見た目もいいし芸能人とかでも一番無害にアップ出来る内容なんだ。
僕はたいしたもの食べてないし、だいたいのご飯は家で自分で作ったものだからさ、
そんなものアップしたくもないし誰かの普通のご飯だって見たくない。

ま、あまりSNS向きじゃない生活を送ってるんだ。

僕が好きなのは誰かのバイクとかどっか行った話とか知ってる人が遊んでるところとか
きれいな景色や動物の写真。

興味ないのは、おっさんのキメ顔自撮り、これが一番見たくない。
多分50歳くらいの元ヤンキーみたいな世代が一番カメラを睨みつけて
キメ顔してる。オマエは東映Vシネマかと問いたい。
それに比べたらおいしいご飯の投稿の方がまだマシかな。






Wednesday, May 3, 2017

ウルトラマニュアルで何作る?

ウルトラマニュアルってのはもちろん造語で、ホットバイクの池田編集長が考えた言葉だ。
僕自身は自分がやってることは道具がない人にとって当たり前の作業だと思ってたから、そんな特別な感じでやってなかったんだ。
例えばテールランプのガラスレンズを留めるクリップの溝を小さくなったサンダーの刃で作るとか、カッチリした形に削り出された部品を鋳物的に丸みを帯びた感じでさらにパーティングラインまで再現するとか。

なかったら作るしかないし、お金がないとか、作ってくれるところがなくて頼めないなら
結局は自分が出来るやり方で作るしかないじゃん。


こっちはトップブリッジ。
正確に輪郭を切ったり、フォークの入る穴を開けるのはもっとも苦手なうえに
自分で出来ない作業なのでお願いした。





これがアンダーブラケットが出来る途中

裏側は割を入れた部分が締まりやすいように溝を掘ってもらった。


工場長に頼んでた機械加工が上がって来た状態。
チョッパーならもうこのままメッキして使っても十分カッコいい。



僕のお手本は本物
大神戸で33.4ミリ用は出てたけど、
僕のは35ミリ用だから結局自分で作った。
多分33.4用を買って内径だけ加工屋さんに広げてもらうのが
一番早くて安くて手っ取り早いはず。


ウルトラマニュアルと呼ぶのは少し抵抗がある。
特別に19世紀的やりかたにこだわってるわけでもないし
機械でやってもらえるならやってもらいたいし。
ただ、特に最後の仕上げ部分の領域では誰かに頼むと自分の考えていた仕上がりとは
イメージが違うとかさ、いろいろあるじゃん。
塗装とかもそう。
だから自分のイメージが固まってるなら自分でできるのが一番だけど、

もし君自身で作業するのが難しいと思うなら、

それを相手に十分伝えることが出来たらいいんだ。
作業する人に自分の完成イメージを伝えられたら、
自分ですべてを作業しなくてもいい結果が得られると思う。

ヤスリの技術とか、溶接ができたらそれは最高だけど、

何が欲しいのか、どういうものが自分の理想なのか
それを知ることが一番なんじゃないかな。





Monday, May 1, 2017

無常

本当に永遠のものなんてどこにもないんだってわかってるけど。




無常ってそういうことだろ?
常(つね)ならない、
子供は若者になり、おじさんおばさんになって、歳を取って死んで行く。
何千年も何万年も繰り返して来た命のリレー。

幸せも不幸せも、愛の言葉もいつかは消えてなくなる。
死ぬってことはいろんな人との別れだけじゃない、自分との別れでもあるんだ。
オレ自分が好きだからさよならするの辛いな。