僕は紙の本が大好き。
壁に好きな本をずらりと並べてそれを眺めるのも好き。
本屋に行かなくても、自分の本棚を眺めたら必ず読みたい本があるし、
いろんな本をたくさん読みたい気持ちと同時に、同じ本を何度も読むのも好きなんだ。
例えば、開高健の「夏の闇」って本は、中学生の時初めて読んで、
大学生、30代、40代、読む度にこちらの年齢や状況も変わってるし、
感受性や物の考え方だって、ずっと変わり続けて来ている。
本はずっとそのままなのに、内容ががらりと入れ替わってしまったのかと思うことだってある。
こないだジャック・ケルアックの「路上」の話になった。
十代の半ばにこれを読んだ僕は、ある日家を出て何日もフラフラと旅に出たり、世界を見に行ったり、ロードムービーが大好きになり、今に至る。
周りにも「切手を買いに行く」と言い残して3日も帰らなかったHOBOJUNとか自転車旅行がどんどんエスカレートして最後はダカールラリーに何度も出るようになったり、
でもよく考えると僕らは「旅」をなんだかとてつもなく素敵なものと勘違いしていたのかも知れない。でも今でも旅とか旅行って聞いちゃうともうダメなんだ。
ロケや取材もなにか旅の要素が欲しくなっちゃうし。
いつでも旅に出るような人生には荷物はいらない。
しかし僕には大量の本がある。
実際のところ紙の本はもう増やせない。
僕の部屋は壁一面どころか、ところどころ二重に本が重なってて、棚と本の隙間にも横倒しにしてあって、IKEAの本棚は棚板がみんな垂れて曲がって来てる。
HOTBIKEがもっと売れるようになるには、場所をとらない電子版を気軽に買ってもらうってのもアリなのかも知れない。
でもさ、寝る前に電気で動くスマホやタブレット見てると不眠症になったりデブになったりするって言うし、やっぱ紙の本最高。
電源もいらないし最後は焚き火のたき付けにもなる。
紙の本はもう終わりだって人がいる。
僕の友達にもそういう人いるよ。
旅先の宿やキャンプで知り合ったやつにもらったボロボロの文庫本で景色が一変したり、
本との出会いってそんな感じがあるけど、電子書籍でそういうのはまだない。
もしかしたら今の十代の人達の間ではあるのかもしれないけどさ。
子供の頃、父母や伯父からもらうクリスマスプレゼントはみんな本だった。
指輪物語、ホビットの冒険、世界の民話、十五少年漂流記、西遊記、長くつ下のピッピ、大草原の小さな家、少し背伸びして開高健や北杜夫。
小学生の頃の僕は旅の物語が大好きだった。
本の世界に入り込んで、イメージの旅に出る。
学校から帰って来て、なにもかも忘れて本に没頭して、真っ暗になるまで本を読んでた。暗くなって灯りを点けなくちゃ読めなくなって夜になってることに気がつくようなことがよくあった。
次号のホットバイク、巻頭でも他の記事でもかなり書かせてもらったよ。
もちろん紙で買ってもらったらうれしい。
でも電子版はすこし買いやすい1000円ぴったりだったかな。
紙から電子版に買い替えるのは僕的にはそれほどうれしくないんだけど、
今買ってない人は電子版で買ってみてください。
山ちゃんはホットバイクの新しいメンバー。
仕事を始めるにあたってMacBook買ってやって来た。
本革でサドルを作る記事も完結編。
自分で作ったサドルに跨がってどこかに出かけるなんて素敵じゃないか。
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