Tuesday, February 24, 2015

土をかぶるまでわからない。

僕の祖母は幼稚園にくらいの僕に「人間は死んで土をかぶるまではわからない」ってよく言っていた。
死んで墓に入ることになって、田舎は土葬だから土を棺桶にかけるまでそいつが成功したか、いい人生だったかはわからないってこと。

子供の頃のばあさんの言いつけとはものすごい力を持っているもので、
洗脳の効きがイマイチな僕も幼少期に繰り返し刷り込まれた思想は考え方の一部となって今の自分を形成してる。








さて、
僕は基本的にアスリートを全面に押し出してくる人種が苦手。
Mもそんなおしつけがましいアスリート全開のヤツだった。
彼は勉強はできるのにモラルは最低。自分の主張こそが正しくて世界は全部間違ってると真剣に信じてるようなところがあって、時々鬱陶しくなるけど、まあいいやつだったので遊んでた。

ヤマハ発動機でバイクの仕事をしていたけど、やめてお父さんの仕事をてつだったり、退職金で賃貸物件を買って家賃収入で生きるような、僕とは正反対の生き方。


体脂肪も13%だっていつも自慢してた。
その数字がどのくらいすごいのかどうかは今もってよくわからない。
自転車乗ると体力があって、バイクも閉鎖されたコースの中だけでは僕より速くて、
やつのハイエースはとこも悪くないのに自分で改造して身障者仕様に登録して税金を免除されていることを自慢げに喧伝するような残念なところもあった。

東日本で大震災があった時、友達の子供にお菓子を持って行こうとした僕に
「お菓子が食べたいだなんて被災者のくせに贅沢なこと言いますね」って言って僕の人生から消えたけど

風の便りで今はアスリート時代に身体を酷使したツケが回ってあちこちボロボロになってるらしい。

やっと身障者仕様がちょうど良くなったのかはわからないけどさ。


食いたいもの食ってバイク乗って楽しく暮らしてきた僕も腰が悪いけど彼程じゃない。

人生、土をかぶるまでわからない。
おばあちゃん、僕の人生まだこれからも全然わからないよ。


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