Thursday, August 9, 2018

イタリアの旅自転車編 その10 中断してたゴメン!

イタリアの旅、中断してたゴメン、

この写真達を見ていても、なんだか夢でも見ていたみたいだ。
ホントにあんなことがあったのかな?
すべてのことが出来過ぎだろ!ってくらいうまく行って楽しかった。

この後日本に帰ってから2ヶ月はジェットコースターに乗っているみたいにいろんなことがあって、今の僕はちょっと新しい仕事を始めようと思ってるとこ。なんと生まれて初めて自分から英語を勉強してる。
今まで仕事やパソコンのソフトみたいな技術が必要なことは実際に仕事をやりながら覚えて来たので、こんな感じに教科書とか問題集で勉強するなんて全然経験がない。つーか正しい英語の勉強の仕方すらよくわからない。


僕の学生時代の英語は中学で中退、あと高校は落第ギリギリでパスしてきた。その後は大人になってから外国で撮影の仕事をするとか、アメリカやメキシコでレースに出たりするため必要に応じて覚えてきた叩き上げスタイル。


「英語くらい」できるようになりたい…って思って数十年。
今はホテルに泊まったりレンタカー借りて旅行するくらいなら不自由はない。撮影で無線機を使ってたから、ちょっとした電話くらいまでならなんとかなる。
でも、頭の中で長い文を組み立ててペラペラしゃべったりは出来ない。

前に七里ケ浜のDEUS BIKE BUILD OFFで、審査員の伊勢谷友介氏とDEUSのアートディレクターの人と三人で英会話しなくちゃいけない局面に遭遇して、伊勢谷氏が流暢に英語をしゃべるのを見てやられた!って、もちろん見た目も中身もなにもかもやられっぱなしなんだけどさ。
その時も英語もう少し勉強しなきゃなって思った。

でも痩せなきゃ!とか筋肉付けなきゃ!とと同じでこの手のものはNO PAIN NO GAIN。
自分自身で身体と時間を使ってキツい目に遭わないと出来るようにはならない。

もちろんバイク作りのセンスや技術も同じことだけど、僕にとって、より面倒くさくて我慢と苦痛を伴う努力が必要なのが語学と肉体だ。

もし君が語学の勉強が大好きとか、筋トレ大好きならそんなことはないのだろうが、僕が使っている頭と筋肉は製造されてから52年が経過しており、どうやら物覚えが悪い老いたロバ並に新しいことを覚えるのが苦手になっているようである。

そして伊勢谷友介は、かっこいい肉体と英語力を両方持ってた。
出来る男は努力してる。出来ないヤツは過去の遺産を食いつぶしながらみっともないジジイになる。「努力」苦手な言葉でそんなものを大上段に振りかざす大人は大嫌いだけど、こりゃちょっと真剣にやらなきゃダメかも知れないって思いを噛み締めながら今日も単語を覚えています。


さて、イタリアの僕らは土曜日の午後からミラノ市内で行われるイベントの車検と受付に向かった。英語がペラペラでイタリア在住の山本君によればミラノ市内は交通の規制や駐車禁止の時間が細かく決められていて、よく事情を知らないとなにかしら切符を切られて不愉快な目に遭うという。10回行けば3回は何かがあるというからかなりの確率だ。

 小さなフィアットパンダに乗った我々は山本君のドライブでミラノまでの道をかっ飛ばす!時速40キロくらいから80キロまで、ギューーーンと小気味よく加速する感じは昔乗っていたパンダとそっくりだ。実際クルマの常用域ってこのくらいなんだ。
水勾配でやや逆バンクになってるロータリーを回って、運河の横を突っ走り、周りの建物がどんどん増えて来たらもうそこはミラノだった。

古い修道院の跡地みたいなところが公園になっていて
その公園の建物の中に会場はあった。



おいおい、なんだこの雰囲気!
自転車のことがよくわからない僕もワクワクして来る!


昔警察車両だった
アルファロメオの四輪駆動車

「わー!」って感じでヘビに人が食べられてる絵がかわいい。


1930年代の一般的自転車の我々は少数派でこういうレーサー自転車がメイン


ちょうどこの時期、チーターのバイクでラグのロウを取り除いて磨く掃除ばかりをやっていたのでこういうラグが気になって仕方ない



フレームのサイズとか
タイヤ(ゴム)はピレリとかペダルはビアンキみたいなことが書いてある




水ボトルがいい感じだね。



見る人がみたらうっとりするかも知れない。


公園の昼下がり。犬を離して自由に遊ばせてるけど誰も「犬は繋いで!」とか騒いだりしない。
文化の成熟を感じる。
僕の住んでる東京のはずれの区は「公園に犬を入れるのを禁じます」とか
住民税を払いたくなくなるような立て看板だらけ。



このチェーンとスプロケットは現代のものに比べて歯の数が半分
肉抜きの加減も実にレーサーらしい。



革のサドルも穴ボコボコ
サドルが前に下がったりしないように抑えのバーがついてるのか。

こちらはノーブレーキ


レバーもドリルドだらけ。
こういうのが次に作るものに影響されちゃう。



アルミのボトルの口はコルクの栓。走りながら飲めるようにコルクのフタはヒモで結んである。

きれいな形のラグだね。


鋳物のリブもこういうラグも、必要最小限の形で最大の強度を得るための形なんだ。
ただ表面を凸凹にするだけで鋳物に見えるわけでもないし、差し込み風に作ればラグに見える訳でもない。


市内を少し移動して、ボードトラック会場に来てみた。

おじさんたちが待ちきれず前日ツーリングしてる。
我々みたいなサスペンダーに白シャツもいる!

そして我々はここで駐車禁止の切符を切られたのであった。


無念である…

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