Monday, July 9, 2018

イタリアの旅自転車編 その1

 毎日生きていくために働いて、隙を見てはバイクに乗って、出かけないときはバイクを作ったり改造する人生。いわゆるバイクで一生台無し男、それが僕。
  そのわずかな隙をついてイタリアに行って来ました。
行くまでのいろんな経緯はもうここに書いたと思うけど、ともかく
(動機その1)6月のイタリアは最高!
(動機その2)最高の週末にクラシックな自転車のイベントがある。
(動機その3)友達がイタリアでプロジェクトを担当したバイクに乗る!
そのためにパスポートを取得し直して、国際免許を取って、直行アリタリア航空のチケットを買った。
 旅の相棒は椅子とシートのスペシャリスト、野口シートの野口氏。(以下敬称略)
僕のシートのほとんどを作ってくれているバイクシートの専門家。もちろん自身でもバイクで海外のクロスカントリーレイドラリーに出たり、BAJA1000のJCR(ジョニー・キャンベル・レーシング)の本番でチェイスカーに同行したり、HONDAやTOYOTAのダカールマシンのワークスチームをサポートするなど、ただの椅子好きだけではなく輝かしい結果を出している男なのである。

 出発当日、彼と成田で待ち合わせて機上の人に。狭い機内の我慢の半日を経て
暮れなずむミラノ、マルペンサ国際空港に降り立った我々を待っていたのは
これまたイタリアに関しては超一流のロケーションコーディネーター野口祐子さん。
野口氏と名前は一緒だが夫婦とかではない。

彼女がどのくらいすごいかは現地でいろいろなところに行く度に彼女を歓待してくれる現地の人たちの反応を見たらわかる。
 その人柄と研究熱心がにじみ出て来るようなSNSの彼女の記事は僕の愛読書のようになっている。
 今回は特別にいろいろなところに連れて行ってもらって、普段の旅行では到底見ることができないようないろんな作業や仕事見せてもらうことができた。本当に感謝である。
 この話は社会科見学編でアップするかも知れないよ。

 さて、2日間にわたりフェラーリのボディ作りや内装を手作業で仕上げるような社会科見学を堪能した我々は、空港でフィアットパンダを借り出してアッダ川沿いにある街ブリーヴィオを目指した。
ブリーヴィオは人口4,600人の街、日本で言えば稚内より北にある。
ここに僕らの友達である山本氏が住んでいる。
彼とは古いバイクの友達で、ちょうど今から18年くらい前からかなり集中して一緒に静岡や群馬の山を走ったバイクの友達。もちろん野口氏も一緒にバイクに乗っているバイクの友達なのである。
彼はもう何年か前にイタリアに引っ越しちゃって、そこでメーカーに就職してバイク開発のプロジェクトをしているという話をしばらく前のチャボエンジニアリングブログや海外ラリーの帰りにイタリアに寄った野口君から話に聞いてはいたんだ。で、最近のSNSパワーを使って山本君に連絡したのがこの2月だったか3月だったか。
そしたらいろんな話が出て来て、彼は古い英国製自転車のコレクションを持っていて、それもただのコレクターではなく実用として使っているという。子供も家族もそろって古き良きイギリスの自転車ライフを楽しんでいるんだ。
その車両達も、誰かがレストアしたきれいな完品をサクッと買い集めるのではなく、
フレームだけのやつだったり、捨てられる寸前のボロボロの車体を譲り受けて丹念に直して乗っているという。海外のネットオークションなどを活用しながらイタリアで様々な部品を集めて組み立てているんだ。ともかくイタリアは郵便事情が世界最低。荷物が届かないなんて日常茶飯事なのだ。それで民間の高額な航空便を使ったりいろんな方法ですこしずつ買い集めた部品達を磨いて組み合わせて自転車を作る。

ともかくそんな自転車を貸してもらって、ミラノで行われる自転車イベントに参加するような話になってしまったのだ。


やっとブリーヴィオに到着したものの、僕らが泊まる宿の場所がわからなくて、カフェのお姉さんに道を尋ねる野口社長、多分185センチくらいあるだろう。
イタリア人でもこんな大きな人は珍しいようで、入国管理でも「おまえそんなに大きいけど日本人なのか?」って聞かれていたし、自転車イベントではフランス人と間違えられていたハンサムガイ。


ブリーヴィオは川沿いの街。これは古城をリフォームしながら現代に活かしている。
基本的に古い建物は壊さずにそのまま中を直して使っている
街の中の道幅も馬車の時代そのまま。
フィアットパンダとか500なんてそんな街にピッタリのサイズなんだ。


下流側には100年前に作られた橋が見える。
こんな街にいきなり到着して、物珍しくてどこ見てもキョロキョロする我々。

どうやらこの辺に山本君が住んでいるはず。
しかしほとんどが一方通行。
一度通り過ぎるとなかなか戻って来られない仕組みになっている、

そして僕らの宿の場所は全然わからないときている。

築何百年にもなるであろう古城は
歴史と共にいろんな窓枠を付けられたり、石の積み方が変わっていたり、
リフォームが繰り返されている。


やっと会えたぜ!
英語もペラペラ、イタリア語でビールとブルスケッタと
ツナのブリトーみたいなやつを注文する山本君
語学が自在ってカッコいい。まったくカッコいいんだ。

そしてイタリア人はほとんど英語ができない。
授業に英語がないか、あったとしてもみんな中学で中退しちゃってるんじゃなかろうか。どのくらい出来る人がいないかって言うと、
日本で片言のスペイン語がしゃべれる人を探すくらい大変。
だから注文を取りに来るお姉さんにもちゃんとイタリア語で言うか
メニューを指差すかしないとなかなか通じないんだ。




ここは稚内よりも北にある。だから夏は夜9時でも明るくて、夏休みになったばかりの子供たちがわいわい言いながら練り歩いてる。
なんだか無条件に楽しそうなんだ。

これが野菜とツナが入ったブリトー的食べ物
うまい!

そしてこっちはみなさんご存知ブルスケッタトラディショナーレ


積もる話もたくさん、お互いに日本にいたってそうだけど、
自分が知りたいこと、話したいことを話し合える友達ってそんなにいない。

男三人、バイクの話や自転車の話、さらにチンポ話まで、
話に花を咲かせているとあっという間に深夜になっちゃう。 










イタリアにはドイツシェパードがやたら多い。




対岸には修道院を改造したホテル
酔っぱらっているので水平も狂いがちである。

もう夜の11時近い。
今夜はこれで解散




  






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