週末の自転車イベントが不安で仕方ない。
連日30度超えの炎天下のイタリアで70キロ以上を漕ぐらしく、
果たして体力が持つのか、自慢じゃないが自転車は僕にとって苦手なスポーツだ。
正確には気の向くままに乗るのは大好きだけど、小賢しい運動的な理論に基づいて心拍数を気にしながら足をくるくる回して乗るのが嫌いなんだ。
自転車乗りながらそんなこと考えたらあっという間につまらなくなる上、かえってヘトヘトになっちゃう(個人の見解です)
単なる思い込みでそう言ってるんじゃない、15年以上前にマウンテンバイクで山を100キロ走る大会に出て、自転車のコンペティションはまるで楽しくないっていうことを思い知った上で言ってるんだ。
その時のヒザの痛みはバイク人生にも数年にわたって暗い影を落とすこととなった。
僕は自身のスキル不足を棚に上げ、自分をひどい目に遭わせた自転車を憎むようなって「二輪の畜生」って呼んでいた時期すらある。僕と自転車の暗黒時代である。
その後、バイク仲間とやった真夏の長野県の戸隠から糸魚川までの山岳サイクリング、この時は5峰の未舗装の峠を越えて日本海に突き抜けたんだ。
身体はきつかったけどわいわい騒ぎながら下りの砂利道を全速力で走ったのは忘れられない思い出だ。楽しい経験を上書きすることで自転車に対する憎しみはなくなったけど、僕はまだ自転車には決して心を許してはいないのである。
普段全然乗らないでいきなり70キロも漕いだらヒザ痛くなるかな…
他の二人はいい、ペダルを漕ぐタイプの人力飛行機のパイロット経験者の山本君と毎日何キロもジョギングしたり自転車乗ってる野口君。
僕ときたらせいぜい不規則な生活や夜更かしで身体を鍛えてるくらい。
あとたまにやるフラットトラックね。
ともかくどこか痛くなりさえしなければ体力的には問題ないはず。
そこで僕が取った対策とは、出発前には自転車はなるべく乗らず、少しご飯を減らして軽く運動、それも基本的な柔軟体操とストレッチをするだけ。
さらにロキソニンの貼り薬と飲み薬を携帯、痛くなりそうだったらすぐに薬品で対策する覚悟である。薬をバッグに移し替えて、水筒に水を詰めて、さらに出発までに間に合わせるはずだったビンテージの自転車用バッグの修理がまだ終わってない。なんてことを頭の中でぐるぐる考えている間に眠ってしまった。
次の朝、日が昇る少し前に静まり返った街を散策する。
結局深夜に寝ても朝早く目が覚めてしまう。
恐らく時差ぼけなんだけど悪くない。
路地はみんな石畳。少し広い道路はアスファルトみたいな舗装がしてある。
街が持つ雰囲気にのまれて逆上的にシャッターを切ってしまう。
こういうのって後で見てあまりいい写真がないんだよね。
かわいい屋根が付いた煙突の下は暖炉か、ストーブか
ベランダに花や植物を植えてる人が多い。
ピンクの建物なんて石造りだから似合うのかな。
素焼きの鳥が壁に貼ってある
なんだかいいじゃないの?
これ日本でやったら全然良く見えない気もする。
ぼくの外国コンプレックス?
ネコでもいないかな?
川沿いはすこし涼しい風が吹いている。
川と言ってもほとんど水平みたいな感じである。
川岸には、街の住人が持っている小さなボートが係留してある。
僕がひっそり鍋釜の館と名付けた家。
太陽が昇って来た
昨日のお城にも朝日が射している。
昨夜のカフェも当然閉店中
静寂を打ち破るようにバタバタバタ…ってシトロエンがやってきた。
I love life ❤️ 人生を愛しているって書いてある。
異国の花はきれいだな、と思ってよく見たら夾竹桃と紫陽花なんだ。
鮮やかだな
途中で野口君、山本君がやってきた。
なんと僕が起きるずっと前から自転車に乗っていたようだ。
夜更かしの僕に合わせ、早起きの野口君に合わせて行動する山本君
出勤前のわずかな時間も無駄にしないのである。
我々が帰った後風邪引いたりしないか心配である。
ホテルが用意してくれるしゃれた朝ご飯を3人で頂く。
野口君は朝食のフルーツを1枚
これをインスタグラムに投稿するのか?
写真映えするようコーヒーとミルクを同時に注ぐことを僕に強要される山本君
しかし何度やってもどっちかしか入らないのである。
同時に入れろ!
と思って自分で試してみたら難しいのねこれ。
食後は一日の予定を話し合い
ガレージから自転車を借りてちょっとすると
山本君が仕事に行く時間である。
自分が手塩にかけて開発したバイクで毎日通勤する贅沢。
もちろん雨の日も風の日もあるだろう。
昼は30度になるイタリア北部だが、朝晩はそれなりに冷える。そしてバイクなので革ジャン。
では行ってらっしゃい!
またしても続く…
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