Thursday, July 26, 2018

やるやる詐欺

やるやると言いながら数年が経過した600フラットトラック化計画。
完成イメージはこの223みたいなちょっと汚いフレーマー的なスタイル。


にわかフラットトラックファンの僕は、まだDTXのカッコ良さがよくわからない素人です。
もちろん現行のモトクロスをベースにしたDTXの速さや乗りやすさはバイクとして絶対楽しいと思う。

オフロードで言えば、僕が乗り始めた頃は2本ショックの時代、それから1本サスのプロリンクになって、フォークもどんどんストロークが長くなって太くなって、91年頃出たカートリッジで轍の横断が楽過ぎることに感涙にむせんで、2000年代になってやっと倒立サスに乗ってあまりの素晴らしさにすぐバイクごと買い換えた僕、技術の進歩=バイクの楽しさの図式を経験主義的に叩き込まれちゃったんだ。
でもさ、今となってはインジェクションよりキャブが楽しいのも、性能が最高でもどっかで壊れたら自分ではどうにもならない(時々壊れることあるんだ)2000iよりマッチの擦紙でポイント面を磨いて折れたバネのところに小石を挟んで帰って来れるポイントの素晴らしさもわかる。

だから当時の新車価格より高いビンテージモトクロスバイクを大枚はたいて買って来て、わざわざ乗りにくい旧車でレースする人の気持ちはとてもよくわかるけど自分ではそれほどやりたくない。だってもうそれ昔にやったことあるんだもん。

話を戻そう。このFTR223は僕のフラットトラックの超個人的進化の歴史が詰まってるんだ。
この写真に比べても今はもうリアはディスクブレーキになってるし、車高もマフラーも変わってる。ちょっと高級な内圧コントロールバルブも借りて入ってるんだ。
ヤフオク5万で買ったFTRはこの半年でその何倍ものお金と愛情と時間をつぎ込んで
どんなバイクなら自分的に乗りやすいのか、楽しいのかを結構真剣に追求してきた。
次の600はフラットトラックで作りたかったけど、
「フラットトラック風」とか「トラッカースタイル」じゃなくて、本当に自分でスライドできて愛せる一台にしたかったんだ。


そもそもこの600は、1996年、雨の降るクリスマスイブに友達のレーサー、ミツハシジュンのアパートの前にバラバラ死体みたいシートにくるんであった部品の山だったやつ。彼は当時日本最速のエンデューロライダーで、HRCの630キットを組んだ最高にクールな、でも外装は真っ白でデカールもない600に乗ってたんだ。

「すごいじゃん!これ600なの!やったー!」600に乗れる興奮に、降りしきる雨の中、傘も差さずバラバラのバイクに驚喜する僕を気の毒に思ったのか、ヤツはその山を通関書類付きで2万円で売ってくれたんだ。
まだヤフオクは始まったばかりで600の部品なんか全然出てなくて、友達のネットワークで欠品を揃えて、桶川ハウスの居間で組み立てたバイク。

より空気を吸わせるためにエアクリーナーボックスは大胆にカットされてたけど、当時我々はシートの下までの水深くらいは日常的に渡っていたので、これは塞がなくちゃいけない。台所まで行って気づかれないように冷蔵庫の下からカッターでクッションフロアを切り取ってリベットで固定したのも懐かしい思い出。
すぐ組み立てた600は年明けすぐに輸入新規で車検を取って、当時最高に面白かったF2小湊ってコースには1月から4月まで毎週欠かさず通った。住んでた桶川から安房小湊まではほとんど高速がなく、朝晩の国道16号も毎週必ず激しく渋滞、片道4時間かかった時もある。
それでも何度も行っては全てのセクションを何往復もしてやっとこの600と仲良くなったんだ。
ホントに僕に600の素晴らしさを教えてくれたバイクなのである。
その後僕はさらに高年式な1998 (だったかな)モデルに乗り換えて
2000年だけの真っ赤な外装に組み替えてそれを2005年まで乗ってWR250Fに乗り換え
僕と600の蜜月時代は終わった。赤い600は動態保存してある。

そんな大事な600だけどこれからも600と遊びたい。
多分キックスタートの重量車を山で楽しく乗れるのはあと10年。
もちろんこっちがそれなりに鍛えてないと無理だろうけど。

そこで今回フラットトラックマシンとして復活させるんだ。
なんだかブログ自体全然チョッパーと離れてきちゃったね。
でも形の好みは千差万別、世界の全部が間違えてて自分だけ正しい、って理屈も通用しちゃう(ホントはしないケド)曖昧なもの。
形にこだわり過ぎて全然走らないバイクも何度も見た。

でも、「走る」ってことに焦点を絞れば、かなり価値観が狭くなるじゃん。
もちろん速さだけじゃないけど、速さや乗りやすさは大きな要素だし。
軽さもそう。その辺を追求しながら自分好みの外装で作れるなんて最高じゃないか。

と言う訳で現状の確認スタート。

カバー保管なので結構やれちゃった。




このオイルインフレームはけっこういい感じ
RSと同じ流れを感じる。
ただ真夏はフレームが高温になってガソリンが沸いちゃうんだ

サブフレームは全部やりなおそう。



懐かしのクッションフロアでふさいだエアクリーナーボックス。
まだちゃんと漏れなく止まってた。
キャブにもよるけどパワーフィルターにしよう。
あとマニホールドがゴムとアルミが分離してる。
これは作るしかないかな…



あくまでもこんなテキトーっぽい雰囲気を残してさ。



誰かにもらったマグネシウムカバー
確か1989モデルまではマグネシウムじゃなかったかな。

ブレーキはこういう調整可能かつ、シンプルなペダルにしたい。
このペダル、つぎはぎっぽいしエーモンステーみたいだし、どうなのって思ってたのに最近になってこの格好良さがやっとわかった。歳を取るってのも悪くないね。




アンダーチューブを切ってその分をエンジン上の三角地帯をフタにしてオイルタンクに出来ないかな。



リアサスはプロリンクを活かしつつ、どのくらいのショックがいいかを考える。
FTRのスイングアーム角度に合わせて画像を加工して、今度は実車の角度を合わせて、
長さを採寸。デジタル機器を使いながら、作業は果てしなくアナログ。




このくらい車高を下げるのか。
フォーク探さなきゃ





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