Thursday, July 12, 2018

イタリアの旅自転車編 その4

まだ全然話が進んでないのにもう「その4」
イカン!集中力が切れる前にたくさん書かねば。
と言いながらこの文はイタリアから帰ってすぐ軽くメモにして、
そのあとまとめておいて、ブログの下書きとして何話ずつかはスタンバイしている。
で、公開の日に少し加筆してアップするんだ。

さて、山本ガレージから連れて来た我々が乗る自転車はホテルの部屋に入れてしまう。
どうだろう、自分の自転車が入るだけで急に自分のためにある部屋みたいになる。
実際のところ自転車は自分のじゃないんだけどね。


こっちは野口ルーム

自分の部屋に戻って、窓に面したテーブルに鞄の修理道具を並べる。

サイクリング前に少し作業を進めておこう。
雨風に耐えるように昔のランドセルみたいな合成皮革で作られているバッグ。
中にはいろんな道具を入れて、フタのところには脱いだ上着なんかをベルトで固定出来るようになっている。
そのためのベルトループが長年の使用でこんななってるんだ。
本革は傷み出したらけっこう早い
とは言ってもこのバッグだって僕よりずっと歳上か同じ歳くらいか。


そこで、厚みや色味を合わせて浅草橋で買って来た当時と同じ茶芯の革を切り出して
切断面であるコバをきれいに磨いてから


こんなフォークみたいなので穴を開けて

現地に来てからの手作業なんで多少の間違いはご愛嬌

背中を丸めて作業しているところを遊びに来た野口君がパシャリ!と撮ってくれた。
彼は本当はこういう作業のスペシャリスト。
ミシンを踏んで三次元的なシートカバーやトラックのトノカバー、
戦闘機のアンテナカバーまで何でも作れちゃう。

僕はここでオペラを聴きながら優雅な気分でこつこつと仕事した。



ヤスリやハンマー、穴開け機は山本君のを借りた。
こういう時、壊れた小物を手でさっと直す人はみんな同じような道具を持っているよね。

世の中には2種類の人間がいる
直してもらう人間と自分で直す人間だ。

みたいなことを言いたくなるけど、だいたいそんな感じだよ。


部品が二個できた。
このままではベルトが通らないので最後に濡らしてベルトが通りやすいように型をつける
それに、今まさに出来たようじゃ雰囲気が出ないので
これから馴染ませる加工もする。

古いベルト通しは丁寧に外す。

これから縫い合わせるんだけど、
内側は白いので下糸は白で、上糸は黒で縫うんだ。
さて、ここまで出来たのでサイクリングに行こう。

とりあえず作業途中だけど自転車にバッグを取り付けて
バッグの中には日本手拭いとグランテトラの水筒に飲み物とカメラを入れて出発。

川岸を下る。

日よけに山本君から帽子を借りた。
参考までに君達に教えると、これはまだちょっと前側のひさしが上がり過ぎている。
もっと目深に帽子をかぶるように、山本君からイベントが終わるまで50回くらい
上がり過ぎてますよ!って注意された教えてもらった。

自転車のランプに付いたサスペンション機構もご機嫌。
動画でも撮ってみたよ。



道はいつしか舗装から砂利道に変わる。そして健康のためか、ただの散歩か
歩いている人がたくさんいる。



記念写真撮ったりしながら
のんびり道を走る。
しばらく走ってはサドルの高さやペダルについているフックを調整する。
このサイクリングは自転車と自分を擦り合せて馴染ませる目的もあるんだ。

でもさ、自転車を降りて振り返ると
これは僕が乗るやつではないけど、本当にシンプルできれいな形をしている。
ここを見に来る人の中には自分が乗って来たクルマやバイクをちょっと離れてから眺めて気持ちよくなるお馬鹿さんがいるんじゃない?

我々こそまさにそのお馬鹿さんなのである。


どんどん川に沿って下って
レオナルド・ダ・ヴィンチが設計したといわれる
川の流れる力で動く渡し船に乗る。


この遮断機みたいのの先が船の中
自転車は1.4ユーロ


お金は船の上で係のおじさんに手渡す。
この川の流れを使って対岸に渡る仕組みがなんともすごい。
これも動画撮ってみたから興味のある人は見てみて。




川を渡ると森の小径になる。

木陰は涼しい。
ほら、なんとなくこの雰囲気、僕らが山本君に貸してもらってた
本みたいな感じじゃないか?

ほらほら!わかるだろ?


こっぱずかしいが、気分は最高なのである。



森の中は涼しい風が吹き抜ける。


道はけっこうガタガタだけど
内股でやりすごせ!






善き哉(よきかな)






草原を渡る風が心地いい。





麦秋(ばくしゅう)
麦の秋なのである







水鳥には赤ちゃんが生まれたようだ


なんだかかわいいね。

続く…








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