Friday, November 12, 2021

父の握手

 写真はインスタグラムで日々更新しているので

こちらは文章がメインになったらいいなと思っている。

文章を書くのは大好きだけど人の心をつかむような素敵なことは書けないのです。

人とさよならするのがとても苦手な子供でした。

幼稚園の頃だったか、母が出かける時にいってらっしゃい!って言っても涙ぐんじゃうような弱虫な自分が大嫌いだった。

父は僕らが家を出て外で暮らすようになって、実家に遊びに行くととても喜んで迎えてくれた。

自分の子供の頃の話や、戦争の話や、空襲の話も聞かせてくれた。

戦後、会社勤めを始めて、会社の気に入らない上役のスリッパを釘で床に留めた話とか、箱根にホンダドリームやスクーターでツーリングに行ったこととか、話が上手でいつも僕らを笑わせてくれた父だったが、僕が帰る時には居間で挨拶するだけで、玄関に出て来ることはまずなかった。 

どうしてだかはずっとわからなかったが、 何かの時に彼がふと、

「俺はだれかを見送るのが苦手なんだよ」と僕に漏らしたことがあった。

僕が見送りが苦手なのはこの人の性格が遺伝しているのか。僕はその時彼が決して玄関まで出てこない理由はさよならが苦手だったのか。

そんな父を見送ってもう2年が経った。

最後の最後に別れる間際の父の強い握手を僕の手はまだ覚えている。



こんなかわいいトラックとシルバーピジョンかな、
もう一台はドリームで箱根までツーリングに行ったという。

シルバーピジョンに乗っているのが父
腰から手ぬぐいを下げるのが当時の若者のスタイルだった。
これけっこう便利なんだよね。


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