僕は改造ノートをつけている。
元々は作業があとでわからなくなったときのための備忘録みたいなものだったんだけど、
何か作るときのデザインや構造の検討だったり、
配線を検討する時や線を買う時に何色を何本、何メートル必要なのか調べたり、
何の部品を流用したか覚え書きしたり、
ちょいちょいそこらにある紙に描き散らしてたんだけど、もったいない気がしてノートに描くことにした。
初めは小さなクロッキー帳で、これはもう3冊使った。
ひとつは造形物を作るときの資料や、反対側、上側から見た絵を描くことで
たとえば溶接して行って最後に辻褄が合わなくなるなんてトラブルがすごく減る。
例え辻褄があわなくなっても
想定してあればどちらかを切り落とすとかこっちは伸ばせるようにとか、
あらかじめ対策だって立てられる。
設計部の俺と製作部の俺はいつも仲が悪い。
設:「このくらいだいたいでやっといてくれよ!」
製:「バーカ!だいたいってなんだよ?切り過ぎたらおしまいなんだよ!」
設:「気合いでやれよ!気合いで!!やる気がないから失敗するんだよ」
製:「そう言う問題じゃねえだろ!この竹槍野郎!!!」
製作はなるべくきちんとやりたい。
いきあたりばったりで始めて、手作業でリカバリー出来ることにも限界がある。
せめて左右をきちんと計測してどのくらい余るのか、足りないのか、板の厚みも考慮して計算くらい出来るはず。
設計や計画をする気持ちはいつもメンドクサイ。
完成形が頭にあるんだから、それを追えばいいだけじゃん。
なんで自分一人でつくるのに図面なんだよ。
そんなもの描く間に手を動かして作って、気に入らないならやりなおしって方法もあるだろう。
時間も労力もお金もかかるから、
苦労もやり直しも決して偉いわけじゃないよ。
もちろん僕はやり直しばかりやってるし無駄なことも多いんだけどさ。
そんなジレンマを生めてくれるのがノートだ。
設計をイメージしやすいように、今回からは方眼の目が入ったノートにした。
値段も450円と、大学ノートやクロッキー帳より少々高い。
手描きが好きだしやりやすいんだ。
パソコンで検討したり、ステッカー描くのだって
手描きのモニタに直接描けるタブレットで手で描いてる。
出力相手がたまたまデジタル機器だっただけで
マスキングテープをカッターで切ったり筆で線を描くのと同じことしてる。
いちばんいいのは今のナシ!って消せること。
一本線を引き間違えたからって全てが台無しにならないのはとてもいい。
だから気を抜いてたらゼッタイいいものは描けない。
デジタルを軽んじる気持ちはよくわかる。
ピンストライプって本当にすごいと思うし、カッコいいと思う。
でも僕が作ってるステッカーももっと出来が良くなったら絶対カッコ良くなる。
少なくともそう信じてる。
それは設計部の僕も製作部の俺も同意見です。
ノートは僕以外誰も見ないし、失敗したら描き直せるから本当に冒険が出来る。
改造出来ない電車の中や仕事先でもイメージの改造を進めることができる。
ダーティ・ダグ・アンダーソンは切る前に三度考えろ!って言ってるけど、
僕は10度くらい考えてる。
頭の中で切ってつないで絵で描いて切ってボール紙で切って、端材で試して、いよいよ切る。
それは端で見ている人にはじれったいかも知れないけど
高い部品を切って失敗して買い直すことにくらべたらまだ安い。
でも、またフェンダーを買ってしまいました。
ついに8枚目。
造形部分は今作ってるのを活かすけど、車体への取り付けや強度の確保は純正方式の方が最低限の材料で軽くて丈夫。
今回はハイブリッド目的で買いました。
もうマンガ描いて繋げ方を研究してる。
金ノコで縦半分に切って幅を詰めて今作ってるフェンダーに合わせて、
どこで切るのが一番自然か、きちんと出来るか
楽出来るか、楽ってのは簡単ってことじゃないよ。
無駄に溶接かけて歪ませたり、パテでボコボコにしないでも効率よくできるかってこと。
その分効率悪くノートに描いたり失敗してるんだ。
自分で描いたものはやっぱり後で役に立つことがある。
今回公開しようと思って写真撮ったらやっぱし少し恥ずかしいのでちょっと
セレクトしてから見せます。
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