Saturday, September 6, 2014

Inuchopper sand cast small visor vol.1 小型ライトバイザーの作り方。前編

さて、今日はこれを作るとしよう。
これは犬号のライトとバイザー
エレクトロラインのネコ目がすごく気に入って使うつもりだったんだけど
ステーの横に亀裂が入ってるのを発見。
ボディもアルミだからすぐ割れて来ちゃうんだ。
で、温めていた計画、小型バイザーを作ることにした。
なんで小型か必要かって?
いきなり完成写真で見てもらうけど、
左がノーマルのヘッドライト
左が犬号。
どうしても大は小を兼ねない。
ライトのサイズは左が5.75インチ
右が4.5インチ
当然バイザーの大きさも全然ちがう。
そもそも犬トリプルはフォークの内側で94㎜、純正の39用トリプルは133㎜
約4センチも狭くなってる。
これじゃとても流用では使えないよね。作るしかない。


そこで出て来るのがこれ!


N西さんに頂いたスタイロがまだあるのだ!


ざっと採寸しして

さっくり形にしてモックアップで雰囲気をつかむ
砂型の原型を前にちゃんとモックアップまで作る素人は少ないと思う。
いや、そもそも素人で砂型鋳造する人があまりいないだろう。

翌朝6時,
仕事前に素早く原型を作る。

左右対称になるように寸法に従ってカッターで整形していく。

一般的に作業スペースに下らないものをたくさん置いてる人はあまり仕事ができません。

でも、モノを作ったりアイデアを浮かばせるのにはガラクタが必要なんだ。
僕の自由な発想のためには、堅苦しくやってたらアイデアの神さまが降りて来ない。
アドレナリンにも似た瞬発力なしには僕は仕事もバイクもうまく進めることができない。
そのために上手に精神を集中をさせて、心と身体を製作できる状態に持って行くには
ガラクタも必要なんですゴメン。

村上春樹は小説を書くために必要なものは体力だって書いていたけど、
僕の仕事も体力がないとどうにもならない。パソコンの前でほとんどの作業が完了する仕事でも、やっぱり集中力や創作のエネルギーを支えるのは体力だと思う。

僕は精神的に追い込まれて作業することを好まない。
精神的に追い込まれないといいモノが作れないなら、僕はとっくに失業してる。

集中のためには身体と心をうまく使ってコントロールする方が
確実に力を出せる気がする。


例えばこれ、まさに何かが降りて来るって感じで手を動かしたくてたまらなくなるまで、
採寸やステーの位置の確認みたいな、なるべく理論的な作業をどんどん済ませておく。

元の部品の手触りや山の高さ、アールの加減も手に馴染ませてよく刷り込んでおく。
いちいち見本と持ち比べなくても、手の感触は時に目よりも正確だ。

僕は採寸や計算の作業が苦手な上に大嫌いなので、これをやってるとどんどん造形がやりたくてたまらない気分になってくる。
そして基準の点や角度を割り出しておけば、後の作業がずっと効率よく出来る。
先にザクザク手を動かしてたらなかなかそうはうまく行かない。
趣味で何度でもやり直しする気ならそれでもいいけど、仕事の場合、コストを考えると
可能な限り時間を短縮しながら良いものを作らないといけないから、
その手法を流用する。
そして一気に完成!30分くらいかな。1時間はかかってないはず。
この集中力が出て来ないと何時間うんうん言ってても絶対上手くできない。

仮の穴を開けてみる。
当たる部分や問題点を確認して

こいつに点火!久しぶりに自分の部品を作るための鋳造。
消失型ではやらないで普通の砂型で鋳造する。
万が一失敗してもまた使えるからね。

ご覧の通り、砂を押し固めてそっと原型をはずした空間に
溶けたアルミを流し込む。

出来た!
成功率を上げるため、裏は少し厚くしておいた。
この凹みの真ん中に穴を開けてライトを保持する。


なかなか悪くないよね!





 
電線をそっとつまんで吊るして仮に合わせてみる。
主張し過ぎない小振りなバイザー。
あとはトップブリッジにステーを作って穴を開けてライトを固定して、
ライトの付け根のボルトも隠してキャップをはめる作業はまた明日!
刮目して待て!!

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