だんだん出来て来ました35ナローツリー。
トップの方は機械加工から上がった状態から、あまり大幅に形を変える事はないんだけど
それでもしなくてはいけない作業がいろいろある。
それはこの一段下がってる部分とのつなぎ目
今はアールのついたエンドミルの刃で落としてもらってある。
ちょっと黄色くなっているところにアールのついた刃の跡がわかる。
もとはベース面とフォークとの段差の角は丸いんだ。
そこを輪郭に近い外側の方からヤスリを当てて
アールを取って
ピシッと角を立ててやる。
それから真ん中の穴と同心円になるように縁を削っていく。
初めは一直線だった横の断面にも
樽みたいなテーパーを持たせてやる。
この丸い筒と四角い部分の融合加減が鋳物らしい、
いや手で仕上げているらしい質感を決める。
昔の品物は必ず人間が角を取ったりする工程があって
それが角のやわらかさや当たりのよさにつながってる。
今はどうだか知らないけど
スプーンだって打ち抜いてスプーンの形にしたら
丸みを付けて、最後は口にあたる部分の角は人間が削って落としてたんだ。
だから優しくて口に痛くない。
つげ義春のマンガにもそうやって出てくる。
いや、こっちじゃなくてこれ
めっきの前にスプーンの角をとってピカピカに仕上げるんだ。
それはそれとして、
もとはこんなに直線的だったのが
だんだん質感が変わって来る。
で、角をびしっと仕上げてから
また角を取って丸める。
いくら手作業だからって、この辺はちょっと味が出過ぎ。
正円になるようにきちんと修正していく。
鋳物をイメージしてるからセンターにパーティングラインを入れてやるべきか考えてる。
左右にある小さめの穴、この穴に分割ライザーを幅詰めして立てる予定なんだけど、
ライザーの足が太くて一段高いところと干渉しないか気になって仕方ない。
図面上では少し干渉することになってたけど、
けっこう削ったから大丈夫な気もするし…
あああ気になる!
なので貴重な純正の分割ライザーを真ん中から切って幅を詰めて確認することになった。
続く…
つげ義春いいですよ。
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